第八章 反転
第8話 科学VS魔術
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………」
久々に、一方通行は恐怖した。
あの木原数多でさえ殴る直前に手を引いて反射の作用を利用する……いわゆる木原神拳を編み出し、獲得するのに数年かかったと言うのに、エレンはそれを一瞬の間に見破り、さらには自分のものにしてしまった。
これこそ天才というべき存在なのだろう。
だけど。
一方「……テメェも無傷じゃねェみたいだな」
エレン「完全に避けれたと思ったんですがね」
エレンの頬から垂れる赤い血。
殻を破られた時に一方通行の爪か何かが引っ掻いてしまったのだろう。
エレン「私を傷つけたのは貴方が二人目です」
一方「そうかい」
ちなみに一方通行は上条当麻、木原数多、垣根帝督に続いて四人目である。
エレン「貴方とはもう少し楽しみたいのですが、私にはアイクを護らなければならないので」
一方「簡単に逃がすとでも思ってンのか?」
エレン「まさか」
刹那、凄まじいスピードでエレンが突っ込んできた。
一方「っ!?」
それを身体を逸らして避けるが、エレンはそこで急ブレーキし、一方通行の腹に蹴りをいれる。
一方「がっ……」
エレン「終わりです」
そこから剣をとり、一瞬の隙も与えず斬りつける。
しかし、
エレン「ぐっ……」
本来なら、普通の人間ならあそこで死んでいただろう。
だが、エレンは勝ちを確信し、油断した結果忘れてしまっていたのだ。
彼には、反射があることを。
その一瞬の隙を、一方通行は逃さなかった。
エレン「ぐあっ……」
同じくエレンの腹に蹴りをいれる。最低限の加護はあるものの、ベクトル操作によって強められたパンチは相当な物だろう。
エレン「はあっ!」
だがエレンはもろともせず、一瞬で立て直して、一方通行の手を掴み、
″吹き飛ばした″。
訳が分からぬまま一方通行は飛ばされ、廃ビルへと突っ込んでいく。
エレン「出来ればこれは使いたくなかったのですが、仕方ありませんね」
そう言い残してエレンはアイクの元へと戻っていった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
一方「………」
廃ビルへと突っ込んだ結果、エレンを逃してしまった一方通行はその場に寝転んで考えていた。
先ほどの攻撃はただのASTには出来ない芸当だった。
一方「……フン、結局はあいつも魔術師って訳か」
エレンに手を掴まれた時、科学では説明ができない物理法則が駆け巡り、自分の身体を吹き飛ばした。
あれは、魔術。
やはりエレンは只者ではない。
なんせ随意領域が破られ、機体制御が難しい状況で自分をここまで追い
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