麒麟を封じるイト
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ますので自己紹介をば。姓を徐、名を晃、字を公明と申します」
大きな戦を越えて完成されたパズルを元に、偽りの自分を演じて行く。
願いを共にした旧来の友と、兄のように慕う少女と、肩を並べて戦ってきた同僚と……捻子曲がった信頼を持って妄信していた主の前で。
――嘘を付こう。演じてみせよう。歴史をなぞらず、世に俺達が望む平穏を作り出そう。
川の流れは大きくなれば変えられない。だから、彼は湧水が川を作り出す前に手を打つことにした。
いつも通りに、彼の想いの行く先はたった一つ。
大きくなった濁流が、一人の少女を押し流すことのないように、と。自分が作り出した清流に乗って、愛しいモノの元に行けるように、と。
――あの子の為に、俺の為に。
渦巻く黒の瞳の奥底で、彼女の笑顔が浮かんでいた。
また、彼が演じる黒の演目が幕を開ける。
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