ターンEX−5 真紅の竜と『真紅の』竜
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ー。だけど、そのカードは所詮使いきりのカード。次の1ターンで何をするのかなー。カードをセットして、ターンエンド〜」
歯噛みする富野。だが事実バトルフェーダーは使い切りであり、これ以上の猛攻をしのぐカードは彼の手札にはない。しかし、ここで諦めたら世界は、数多の次元は一体どうなってしまうのか。そんな最悪の未来を防ぐため、転生者狩りは戦うのだ。
「まだだ、まだ終わっちゃいねえ!俺のターン、ドロー!」
もはや何年になるか、もう本人ですら覚えていない。延々使い続けてきて、これまでにも幾度となく彼を転生者狩りたらしめてきたそのデッキは、またしてもその期待に応えた。
「手札からパワー・ジャイアントの効果発動!手札のレベル4以下のモンスターを捨てることでこのカードを特殊召喚し、さらにその捨てたモンスターのレベルの数値だけこのカードのレベルを下げる!」
パワー・ジャイアント 攻2200 ☆6→5
「そんな壁を作ったところで、今更……」
「甘いんだよ!さらに俺は墓地から、今コストとして送ったミラー・リゾネーターの効果を発動!このカードは相手フィールドにのみエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが存在する場合、特殊召喚できる!」
その名の通り鏡を背負ったリゾネーターが、アビスとべリアルの姿をその身に映し出してにんまりと笑う。
ミラー・リゾネーター 攻100
「ミラー・リゾネーターはシンクロ召喚に使用するとき、そのレベルを相手モンスター1体に合わせることができる。俺はこの鏡に、お前のアビスのレベルを映させてもらうぜ」
「レベル9をチューナーにコピー?そんなことをして、出せるモンスターなんて……」
「いないと思うか?」
「……」
遊はこの一瞬で、自らの知識をフル回転させる。レベル9となるこの効果を通した場合、普通に考えればさらなるレベル変動なしでシンクロ召喚できるモンスターは星態龍、神樹の守護獣−牙王、天穹覇龍ドラゴアセンション、ブンボーグ・ジェット、そしてあと1体、さらにミラー・リゾネーターの属性を変化させ、条件を満たす素材モンスターを召喚することでようやく呼び出せるようになるとあるモンスターしかいないはずだ。そしてこの中でこのアビス・べリアルの布陣を突破する可能性を秘めているのはその、最後の1体のみ。残りたった1枚の富野の手札の中に、その召喚を成功させるための鍵が隠されているという可能性は低い。それにあのモンスターは、転生者狩りの中でも『彼女』しか持っていなかったはずだ。だが、万に一つの可能性として富野がそれを持っているとしたら?その場合、遊はなすすべなく負けるだろう。
「くっ……アビスの効果を発動ー!ミラー・リゾネーターの効果を無効にする!」
鏡の中のアビスの目が光り、本体の動き
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