ターンEX−5 真紅の竜と『真紅の』竜
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前提としていたことだ。
「さあ、かかってきやがれ!」
その安い挑発に、余裕の笑みで返す。遊のターンは、まだ始まってすらいなかった。
「魔法カード、死者蘇生発動ー。墓地からチューナーモンスター、シンクローン・リゾネーターを蘇生させるよー」
シンクローン・リゾネーター 攻100
「トリッキー召喚の時に落としてたカードか……だが、なんでこのタイミングで……?」
すでに増殖するGの効果は適用されている。みすみすドローさせることになるだけなのに、なぜここで死者蘇生してまで戦闘向きでないステータスの弱小チューナーを?富野の疑問は、いささか遅かった。そして高速化する実戦では、その遅れが致命的なミスとなる。
「レベル8のレッド・デーモンに、レベル1のシンクローン・リゾネーターをチューニング!」
「なっ、なんだと!?レッド・デーモンを捨てて出すレベル9のシンクロモンスターだと!?そんな馬鹿な!」
「君の反応は、想像通りのいいリアクションだからこっちも見ていて楽しいよー。塗り潰された黒き世界を、憤怒の黒が重ね塗る。シンクロ召喚、?魔竜 レッド・デーモン・アビス!」
レッド・デーモンの体が、一回り大きくなった。元々筋肉質だったボディにはさらに筋肉が内から湧きあがり、頭に生えた3本の角はより長く、鋭く伸びてゆく。胸からは溢れ出るエネルギーが骨の形すら変化させ、それでもなお止まることを知らないほどのパワーが光となり、まるで巨大な顔のような模様を形作る。大きくなった体を支えるために必然的に翼の形状も変化し巨大化し、全身からは弱い皮膚を突き破って補填するかのように無数の棘が生えていく。そしてその両腕には、大斧を思わせる巨大な刃が装着された。
☆8+☆1→☆9
?魔竜 レッド・デーモン・アビス 攻3200
「レッド・デーモン・アビス……?ク、クソッ!ドローだ!」
「そう、僕にだってまだ進化する余地はあったんだよねー。まずはシンクローン・リゾネーターが墓地に送られたことで、効果発動。墓地のリゾネーター1体、ダーク・リゾネーターを手札に戻すよー。バトル、レッド・デーモン・アビスでレッド・デーモンズ・ドラゴンに攻撃!」
「さ、させるかよ!スクリーン・オブ・レッド、奴の攻撃を止めろ!」
低空飛行で突っ込んでくる悪魔の竜の前に、再び無数の鏡が立ちはだかる。しかしアビスがそれを一睨みすると早回しでも見ているかのようにその輝きがくすんでゆき、飛来するアビスの巻き起こす風圧だけでいともたやすくその全てが割れてしまった。
「嘘だろ!?」
「アビスはお互いのターンごとに1度、表側表示で存在するカードの効果を無効にできるのさー。さあ、その伏せカードを使うのかなー?」
「くっ……」
確かに、アビスは既にスク
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