第二部
第三章 〜群雄割拠〜
百十 〜陳留にて〜
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日で良いわ。流琉心づくしの料理、堪能なさい」
「うむ」
「へへーん、どうだちびっこ。ボクの方が皿の枚数多いぞ」
「にゃにお、はるまき! 鈴々の方が丼は多いのだ!」
「……あの二人は放っておきましょう」
「……同意だな」
結局季衣と鈴々の食勝負は決着がつかぬままであったようだ。
流琉もあまりの事で調理が追いつかなくなり、食材切れもあって勝負を止めさせたとか。
……私も華琳も、従う者を決して飢えさせる事は許されぬな。
翌日は朝食の後で、華琳と共に城下を歩く事となった。
供は私が雛里、華琳が荀攸のみ。
鈴々と季衣は、昨夜の勝負をつけると今度は仕合に臨むらしい。
あの二人ならば互角であろうが、華琳はそれを見るつもりはないようだ。
私の警護をと張り切っていた筈が、これでは季衣と張り合う為に連れてきてしまったようなものだ。
……やはり、人選を誤ったかも知れぬ。
これならば、恋を連れてくるべきであったか。
「興味がない訳じゃないわ。でも、そんな余裕はないわよ」
華琳自身も多忙であり、私とて決して暇を持て余している訳ではない。
平時ならば兎も角、今は一寸先は闇とも言うべき時期だ。
……鈴々には、そこまでの緊張感は見えぬがな。
「そう言えば荀イクの姿が見えぬが」
「ああ、叔母でしたら『お仕置き』しましたので暫く部屋から出て来ないかと」
涼しい顔で答える荀攸。
「……何があった?」
「大した事じゃありません。落とし穴を仕掛けて土方様を狙っていたところを押さえましたから」
「落とし穴だと?」
「ええ。案外叔母も幼稚なところがありまして、口でねじ伏せられない相手には時折そのような真似を」
「あの娘、歳三を目の敵にしているものね。止めるようには命じたのだけれど」
頭を振る華琳。
「少しは鳳統を見習って欲しいものね」
「あわわ、そ、そんな事ないでしゅ!」
雛里はすっかり地が出ている。
「そう思わない、銀花?」
「ええ、ご尤もです。叔母は可愛げがないですからね、見る人が見ないと」
ふむ、親しき相手には違うのか。
だが、私が荀イクとそのような間柄になる事はあり得まい。
「でも、桂花は我が子房。困ったところはあるけど、あの娘がいなければ私が困るわ」
「はい。私も叔母には敵いません、あの知識量にはいつも驚かされますし」
「そうね。鳳統、貴女も歳三の下で物足りなければいつでも私の処へ来なさい」
雛里はチラ、と私を見上げてから華琳に向き合った。
「い、いえ。私はご主人様に不満などありませんから」
「ふふ、即答ね。貴女も、歳三に抱かれたのかしら?」
「あわわわ、ち、違いましゅ!」
慌てふためく雛里。
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