第8話「ほうしん」
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だ要調査だな。」
実際にそうだと決まった訳ではないし、もっと調べる必要もある。
「バリケードの材料の方は?」
「結構集まったな。今は各階の資料室に置いてある。」
ついでにそれなりの数のゾンビも倒していたけど、それは伝えないでおこう。心配されるし。
「後は地道に安全圏を広げて行くか...。」
「....無茶だけはしないでね。」
「分かってる分かってる。」
若狭に念押しにそう言われる。
「...っと、そうだ。」
おもむろに俺は立ち上がる。
「ん?今度はなんだ?」
「いや、バリケード内で行ける場所を全部知っておいた方がいいと思ってな。」
「...そういえば、屋上とか行ってなかったな。あんた。」
そういう訳で早速見に行こうか。
「今度はバリケードから出るなよー!」
「分かってるって。」
バリケード内の設備を見て回るんだからな。出る必要もない。
「更衣室はさっき見たから...まずは職員室だな。」
覗いてみると、案の定予想通りなほど、血で汚れて荒れた状態になっていた。
「窓も割れてる...。教室と同じような惨状だな...。」
特に気にする所もないので次に行くか。
「...これだけの設備であいつらよく生き残ってたなぁ...。」
三階を一通り見てみたが、特にこれといった設備もなかった。非常食は職員室とかにあったけど、それ以外は武器となるものも少なかったし、どの部屋も荒らされた後なのでお世辞にも快適とは言い難かった。
「この中で丈槍はどうやって現実逃避紛いな事をしてるんだよ...。」
どう足掻いても現実を見せられてしまうんだが...。
ちなみに、途中で丈槍と先生に会ったので、適当に会釈しておいた。
「最後は屋上だな。」
...そう言えば、スナイパーライフルを使う場所も探しておくべきかな。
「....お?屋上は荒らされてないんだな。」
一部分だけ血の跡があるけど、それ以外は綺麗だな。先生がここに最初は立て籠もってたって言ってたし、当然か。
「...菜園が使えるのは嬉しいな。」
なんとなく、屋上から街を眺める。
「...無事な場所なんて、ないんだな....。」
マニュアルによれば、この街だけ隔離されてそうだが...。
「.....先輩、恵飛須沢を命を張って守ってくれたそうですね。ありがとうございました。」
話に聞いただけだけど、恵飛須沢の言う通りならそう言う事になる。俺は全然知らないけど、感謝と追悼の言葉を述べておいてもいいだろう。
「ここなら、ちょうどいいかな。」
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