第3章 リーザス陥落
第72話 ホッホ峡の決戦T
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ーの顔を見てそう呟いていた。
そして、気を取り直し。
「アイツだって、自分に正直に生きてるわよ? やりたい事に正直。それも欲よねー」
「ユーリが、ですか……?」
「そーでしょ。殆ど関係ないリーザス/ヘルマンの間に好き好んで入ってくるんだから。それに、アイツクラスの冒険者なら、こ〜んな、危ない橋渡らなくても、もう一生食いっぱぐれに困らない生活出来るでしょ? 実力が半端ないんだから」
ロゼの言葉を訊いて、クルックーは、それは納得出来た。
マルグリッド迷宮で出会った時もそうだ。観光名所、となっているがそれは入口や外観のみであり、中へ行くなどは以ての外。かなりの危険地帯なのだから。そんな迷宮にたった1人で、それも全く問題なく踏破していくのだから、あの時から実力の高さは判っていた。 そして、力があれば 活用できる道も自ずと広がってくる。
冒険者業は様々な種類があるが、要人の護衛や未踏破のダンジョンの探索など。
リーザスで言えば、コロシアムで勝ち続けると金銭などは 勝つ数によっては 桁違いに手に入れれるだろう。そして栄誉も得られる場所だ。
だが、ユーリはどうだろうか。
確かにロゼの言うとおり 魔人が絡む戦争に加わる事で どれだけの危険が身に付きまとう? どうして、参加している?
「ま、助けたい。って気持ちが強いって事ね。……アイツの根幹部分は私も知らないけど。 それも、突き詰めれば、それも欲よ? 保身に走る様なヤツだったら、ぜ〜ったい参加しないと思うし、……アイツがいるから 回りが笑顔で 皆が力を貸す。全力で答える。これも幸せの形じゃないかしら? こんな大変な時なのに、志津香やかなみ、トマト、ラン、真知子、ミリ…… 上げ出すときり無いけど、どれだけの数のコ達が笑顔になったかしら? リーザス軍側の女のコも同じだし」
「……………」
クルックーは、黙って考え込んだ。
ロゼの事は、AL教内部でも有名だ。……そして 良い意味が少ない。本当に色んな意味で。 だが、クルックーは そんな先入観などは一切持たない。自分の眼で見て、訊いて、全てを判断する。
一部では鬼才とさえ 言われている実力者。根も葉もない、とも言われている実力だが、それを全身で感じた。
「ま、アンタは無表情すぎるのよ。素材はいいんだし、表情豊かになると、もっともっと可愛くなって、アンタの回りでも笑顔が増えるってもんよ? ユーリの傍にいると、柔らかくなるから、色々と施術してもらいなさい」
「……よく分かりませんが、そうなんですか」
「そうなんです」
「……判りました。頑張ってみます」
「あい。がんばんなさい」
ニヤリ、と笑うロゼ。
因みに、またま
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