第3章 リーザス陥落
第72話 ホッホ峡の決戦T
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摯だった。その表情を見て、それが判ったのか、判ってないのか。クルックーは 少しだけ 目を見開いた。
「全部、ALICE様が正しい、って訳じゃないでしょ〜? 人も魔人もモンスターも神も悪魔も、ぜ〜〜んぶひっくるめて、十色って事なのよ」
「……ですが、ALICE様のお言葉の真意を考えるのは恐れ多いこと、ですし。疑うなど以ての外だと」
クルックーの言葉を訊いて、ロゼは完全に立ち止まる。セルが色々と言っているが、殆どシャットし、クルックーに集中していた。何処となく穏やかささえ感じる。
「バカね。自分で考えないから、自分が本当に何をしたいかも判らないのよ? それに、自分の意思がちゃ〜んとないと、AL教の教えだって守れないかもしれないわよ? ……アンタの親父見て、何か思わないのかしら? 意思がしっかり定まってなかったから、ああ なっちゃったんでしょ?」
「………っ」
ロゼの言葉に、クルックーの表情も更に変化した。
この事実を知っているのは、世間一般は知らない。一部の者、そして内縁者だけだ。自分自身とその父親の関係も。
「ほれ、身内のケースを見てみなさい」
「……え?」
「まず、ランス」
ロゼは、ランスの方を指さした。セルはまだ怒って色々と言っているが、完全にスルーされている。クルックーも、1度集中したら、他の雑言? はカット出来るので、ロゼの言葉に集中できていた。
「え〜〜、っと AL教では、あ〜〜〜……確か、『人を幸せにすることで、人は幸せに〜、で 自分1人の幸せはいずれ、身を〜』だったかしら? あのコ、私に負けないくらい、ずっこんばっこんだけど、本当に楽しそうに笑ってるでしょ? ま、全力で防いでるコもいるけど、あのコとヤってる女のコ達、ほんと悦んでるし」
「……つまり、どう言う事でしょうか?」
「だーから、まずは 自分が楽しく喜ばないと、他人を喜ばす事なんて、無理って事よ。欲に正直にアイツは、エッチしまくってる。ま、体力だけは有り余って、テクがいまいちだけど、それなりに、皆? 気持ちよくなってるから、み〜んな、ハッピー! って、感じよ。アイツもそう思ってるんじゃない?」
「………そうでしょうか」
「そ、幸せの形は色々あるけど、それも1つの連鎖、って事ねー」
ロゼは、後半部分は、説いている、と言うよりは 完全に笑いながらそう言っているから、ふざけてる様な感じがするが、クルックーはそうは思ってない様だ。
「そして、アンタが大好きなユーリ」
「………???」
突然 ユーリの名前を呼ばれ、首を傾げてしまうクルックー。……でも、心なしか、ランスの話をする時よりは、表情が穏やかになっている。
「無自覚、って事かしら。ま、良いわ。いずれ……ね」
ロゼは、クルック
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