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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第十二話(上) 列島騒乱
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エリカは次の提案を考える。
「具体的にはどのような感じにしたいのです?」
「せやから、ツクシのハートをガシっとつかめる感じにしたいねん」
「でしたら……、食事の後、お茶でも飲みながらお互いリラックスして……その後思い切ったように切り出すというのは?」
アカネはその提案に対し
「なるほどな……。確かにその方がツクシもしっかりと考えてくれるかもしれん……でもな、正直あんな事しても受け入れて貰えんかったのに似たような事で受け入れてくれるんかな……」
と自信なさげに答える。
「大丈夫ですわ。今は死線をくぐりぬけた仲ですもの。きっとツクシさんだって無下には……」
「うーん……」
アカネはやはり恋愛には晩生な様子である。
「アカネさんほどの愛嬌ならばきっと今こそ通じると思いますわよ。最後は愛嬌ですわ。アカネさんには他の女性よりも抜きんでたそれがあると思っていますけれど……」
アカネはそう言われると一分程黙した後
「エリカにそうまで言われたら自信湧いてきたわ! ありがとな。頑張ってみるわ」
「はい。アカネさんは私の大事なお友達ですもの。心より応援しますわ」
「へへ……。うん。ホンマありがとな」
その後アカネは自宅のFAXの番号を言って通話を切る。
そしてエリカ自身も昨日自らが言った事を如何に実行するかじっくりと考えていた。
―5月2日 午後7時 ポケモンセンター 会議室―
ワタルが再び第一軍の中で召集をかけた。
「本日。わが軍に所属するナツメ君と第二軍配属のキョウさんの共同でエンジュの内情を調べてきてもらった。詳細はこの紙のとおりだ」
列席する各人の前には5ページほどにまとめられたエンジュシティの現況が書かれていた。
今日になって内偵に向かわせた理由は初期に比べて軍勢が大幅に減り、捕まるリスクが減少したと踏んだからである。とワタルは別途説明し、調査報告の要旨を述べる。
「現在エンジュシティには10万5433名の人質が捕まっており、1万4322名の解放が昨日決定し、明日引き渡される予定。そして、ロケット団員の数は2万3400名。指揮下にあるポケモンは格納中のものを含め5万7655匹とのことだ。尚エンジュシティ内の損害だが、建物自体を壊したと言う積極的な行動が見られなかったせいか屋根の一部がめくれただとか。排水管が歪んだだとかそのくらいの軽微な被害が多少あるだけだそうだ。後は各自でよく読んでおくように」
ワタルはこれを言い終わると、水を少しだけ飲んで続ける。
「それで、これを受けての今後の方針だが、人質が全員解放されるまでは一切動かないつもりだ。敵軍は予想よりも多く、この状態で侵攻を行えば被害は甚大であり、人質にまで被害が及ぶ可能性が高い。
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