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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第十二話(上) 列島騒乱
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詳細について……』
昨日、ポケモンリーグが西部戦線で敗退したことにより、当初見送るとされていた自衛隊の出動について議論が俎上に上がったのである。
このままではエンジュのみならずアサギも危ないという事で、タンバシティが新たに避難民の受け入れを表明。アサギの海上には出動命令が出たためと称して海上自衛隊の護衛艦が曳航している有様である。噂ではエンジュ大学に照準をあわせているという。
治安出動は出動命令後国会の承認がなければならないがそれを巡って国会では連日連夜侃々諤々の議論が繰り返されている。ポケモンリーグに任せるべきという野党側と原則に戻って自衛隊に任せるべきという与党側が対立しているのだ。裏では与党側は五輪開催地に関わる選挙が9月に迫っているため速やかにこの反乱を鎮めないと心証が悪いと言う思惑もあるという。
とはいえ、平和を重んずる憲法を奉じているこの国においてはやはり武器を交えた軍事力を用いての制圧には及び腰であり、国民の中ではリーグの常日頃からの信頼もあってか出動反対が多勢を占めている。
「はぁ……こういうニュースは本当居心地が悪くなるな……」
レッドはそう呟きながらニュースを消す。
「私たちはそれだけ大きな責務を背負っているということですからね……。日々身が引き締まる思いですわ」
と言いながら、エリカは丸机の上に二人分の煎茶を置く。
「ああ……全くだ。それにしても早くこの戦争が終わってまた平和に旅したいよ……昨日みたいな死を覚悟した戦いは真平だ」
「ええ、全くですわ。この空のようなどんよりと鉛色ではなく、山笑う自然を早く味わいたいものですわね」
この日も空は曇っていた。
というより今日は昨日の爆弾によって巻き上げられた砂塵が上空に巻き上げられ、日光を遮ってしまっているのも一因である。
そうこうしているとまたエリカのポケギアが鳴り響く、またアカネのようだ。
エリカは小さく謝った後レッドに背を向けて通話する。
電話ととった彼女は簡単なあいさつを済ませる。
「ツクシさんと何か進展があったのですか?」
彼女はアカネにそう尋ねた。
「せやで! 昨日ウチらが第二軍としてロケット団と戦ってなー」
アカネは長々と昨日の戦いについて多少の誇張も交えながら話した。
これによってツクシとアカネの距離は以前同様までに縮まって関係が進展したことをアピールする。
「へぇ……それは良かったですわね。ある意味ではマチスさんが時の氏神のような役割を果たしたと言えるかもしれませんわね」
「嫌な氏神やけどな。まぁせやから昨日の事は水に流してやる事にしたんやで。いやーホンマ良かったわ。まさかここまで関係が直るとは思わんかったしな。せやけど……」
アカネが急に口ごもる
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