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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第七話 大姦の蠢動
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広げており、ポケモンバトルの人気も冷めることなく続いている。その為、ポケモンを管理、使用する機関としては絶大な影響力を有している。その上、バトルの機関として人々からの人気も高い。しかし、その為に国からは恐れられており、リーグが暴走した場合に国がある程度コントロール出来るように国有化の提案を何度かしている。裏では憲法に第四の権力機関として盛り込もうなどという話もあったくらいだ。しかしリーグは天下り先になったり、国の御用機関になるのを大いに嫌っているため悉く拒否している。
国の言うことには従おうとしないが、現在までの所リーグ自体に目だった悪行はない為、国民感情の点からみてそうそう文句はつけられない。国からすればリーグは目の上のたんこぶなのである。
「うわ……お役所だなあ。それじゃあ仕方ないか。何か証拠を掴まないと……。それにこの”山”とはおさらばって」
「それ、私も気になりますわ。何を企んでいるのでしょうか」
「むぅ……。まあ。気になるけど今はいい。先に進もう」
という訳で、レッドとエリカはエンジュシティの方角へと歩みを進めた。
―3月30日 午前7時 エンジュシティ―
エンジュシティに着くとエリカの散策に付き合いながら、やけた塔に通りかかる。
すると、目立たない路地の隙間に人が項垂れながら座っている所を発見。怪訝に思って二人はその場に向かう。
エリカが顔を覗き込んでみると、それはマツバであった。
レッドが揺すり起こすと、マツバは程なく目を覚ました。
「あれ……。ここは? それに……、エリカさん?」
自らの名より先にエリカの事を口に出したマツバにレッドは少々癇に障ったがここは水に流し、
「やけた塔のあたりです。マツバさんこそ、どうされたんですか?」
「うーん……今日って何日?」
エリカはポケギアを取り出し、日時を確認し、マツバに言う。
「30日か……。僕の最後の記憶は21日に二人に会ったこと。ここ9日間の記憶が全く無いんだ」
「推察するに、恐らく……オーキド博士に記憶を消されたかと思いますわ」
エリカはこれまでのマツバの発言を総合して、そう結論を導き出す。
「エリカ! 何言ってんだ、博士がそんなことする訳」
レッドはこのよに及んでも、未だに博士の潔白を信じている。
現実を直視しないレッドに業を煮やしたエリカは、遂に
柳眉
(
りゅうび
)
を逆立てる。
「いい加減にしてください! マツバさんにこのような事をする可能性がある人が、その人以外に誰が居るというのですか!? 恩師を
庇
(
かば
)
いたいというお気持ちは理解できますが、いい加減目を醒ましてくださいまし!」
エリカが怒声を上げるのは二回目である。
それも、叱りつけるという意味では初めてエ
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