暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第206話 ファントム・バレット
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どうっ=@と言う重い音を順に放って、その上半身と下半身は、少し離れた場所へと落下した。そして、弾き飛ばされたエストックが最後に、上半身と下半身の間辺に、落ち、地面に突き刺さっていた。

 あまりの突進に、思わず膝をついたキリトの耳が、極微かな囁き声を捉えていた。



「…………まだ、終わら……ない。死神は、負け、ない。……そして、あの人……も……お前たち……を………」



 2つに分断されたアバターは、まだ生きて(・・・)いた。
 だが、その命は風前の灯、と言えるだろう。最後まで言葉を言い終える前に、【DEAD】のタグが上半身側に浮かび上がっていた。完全に、死銃と言うプレイヤーの活動を停止させたのだ。

 キリトは、ゆっくりと立ち上がると、死銃を見下ろす。

「いや。これで終わりだ。……最後まで、認めたくなかったんだな。お前は。……共犯者も、それに、死神も 直ぐに割り出される。オレはオレの仕事を、オレができる最大限のことをやるだけだ。……お前達を必ず捕まえる。もう《ラフィン・コフィン》の殺人は、これで完全に終わりだ。……終わったんだ」

 身を翻すと同時に、キリトも感じた。

 死神に、リュウキが勝ったのだという事を、感じた。それは理屈じゃない。あの世界で共に戦ってきた戦友だからこそ、の共感(もの)だった。



「……はは。ちゃんと、こなしただろ? やっぱ、お前も絶対強い、よ。 ……リュウキ」



 違う場所で、激闘を制し、拳をあげているであろう戦友に向かって。……最後の最後まで諦めずに、戦い続けていた少女に向かって、キリトは拳を上げたのだった。

























 そして、戦闘は終わりを告げた。

 比較的、戦闘場所が近かったリュウキが先にシノンと合流し、そして やや遅れてキリトが2人に合流した。シノンは、2人を見て何かを言おうと唇を開いたが 言葉は見つからなかった。

――……自分に出来る事をする。最後の最後まで、諦めない。

 それは、この2人から教わった。だからこそ、あの最後の一弾(ラスト・アタック)を放つ事が出来たのだ。
 諦めない強い心、精神力が シノンに力を与えたのだろうか。へカートをキリトの方へと構えつつ、腰にさしてあるサイドアームのグロッグ18Cをリュウキの方へと向けたのだ。

 如何に筋力値(STR)をあげているとは言え、対物ライフルとハンドガンの2丁同時に扱う様な事は、例え照準線だけとは言え、数値的には不可能だろう。
 
 だが、シノンは体現したのだ。……其々の敵、死神と死銃の急所にその弾丸を当てる事にも成功させている。もう、これこそテクニックとは言えない、と言う
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