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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第206話 ファントム・バレット
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れながら行うのは無理だ。接近してきた時、その揺らぎに注意をすればいい」
「っ……!? あり、ありえないっ! あの一瞬、刹那の時間で!? それも2度目の銃?も受けておいて、全てを把握するなどッ!!」
手品の種が判れば、種が判らなくとも、その肝が判れば 確かに見抜く事は造作もないだろう。だが、それは
知っているからこそ
(
・・・・・・・・・
)
、判るのだ。1度目は間違いなく判っていなかった。鬼が激情を顕にする事はあっても、驚愕した様な顔をするのは 見た事がない。間違いなく、あの斬撃、ククリ・ナイフによる見えない攻撃を受けた時、驚きを顕にしていたのだ。
そして、2度目。
どの様な攻撃がくるのかは、判っていただろう。……だが、
判っていても
(
・・・・・・
)
防げなかったのだ。
なら、いったいどうやって見破ったと言うのだろうか。……
あの眼
(
・・・
)
をしているのに防げなかった攻撃を、その手段を。
「……お前は、まだ、気づかないのか?」
リュウキは、軽く笑みを見せた。
死神は、その笑みを見て、そして その言葉を訊いて、目を見開いた。己の腕を見て。
「こ、これは……」
死神の腕には 一条の赤いラインが突き刺さっていたのだ。それは赤く、そして細いラインだ。
彼女
(
・・
)
が使用しているのは、対物ライフル。
その弾丸は50BMG弾。数ある弾丸の中でも例外を除けば最大クラスのモノだ。そして、ゲーム仕様、と言われればそれまでだが、この世界での弾道予測線、そして照準予測線の大きさは その銃の威力に比例する。……以前、屈強な巨漢の兵士が使用していた重火器、無痛ガンの赤いラインはアバターの身体を覆い尽くさんばかりの大きさだった。
そして、対物ライフルの弾道予測線。単発である故に、無痛ガンとは比べるべくもないが、それでも一般的な
突撃銃
(
アサルトライフル
)
、
機関銃
(
マシンガン
)
とは比べ物にならない。
だが、今回死神につきつけた赤いラインは、更に小さいモノだった。対物ライフルのそれよりも、弱々しささえ、感じる程のモノ。
『……リュウキっ!』
……だが、彼女が扱っているのは対物ライフル、へカートUだけじゃない。その腰に携えていたのは、へカートUに比べたら頼りない、とも思えるモノだが 電磁スタン弾の一撃を受け、動けず、転倒したままの状態ででも、闘志を失わずに、最後まで反撃をしようとした銃。
《グロッグ18C》
使用する弾丸は9mm弾。先に上げたへカートUと比べたら、確かに頼りないだろう。……だが、この一戦においては 最強だ。
その放たれる事のない弾丸は、死神の腕部分に命中。空間を、光を歪めている装備をしている故に、その赤いラインの光も歪んでいたのだ。そして、死神
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