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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第38話:濃いめの恋
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視線で睨まれたと思ったら、諦めの口調で溜息交じりに外出許可をくれる義弟。

「ロリコンのウルポンは気にならないんですか、私の可愛い妹に彼氏が出来たって事?」
「“ウルポン”とか呼ぶな! それに世のビッチが男遊びしてる如きで気を揉んでられねぇっての! 忙しいんだよ俺は……どっかの国王が、また仕事放置して逃げ出したから」
ロリコンは否定しないのかな?

「あぁ……きっとお父さんもサンタローズに居るのかもしれないわね」
「何で言い切れる?」
うん。ラインハットって選択肢もあるだろうに……

「昨日ね、最近お父さんがお母さんに逢いに来る回数が減ったって話になったら、フレイが『歳をとって魅力が落ちたからでは?』って言ったのよ。違うとは思うんだけど、一応お父さんに報告して、お母さんが気にしてるって……今朝言ったの」

「この馬鹿女、余計な事を言いやがって!」
「酷いウルポン!(涙)」
全く余計な事だとは僕も思う。だってシスター・フレアはまだまだ美しいから!

「急ぎの用があればMH(マジックフォン)で呼び出せば良いのに……」
「急ぎの用件だったらMH(マジックフォン)を使う前に俺が直接乗り込んでるよ。それでも国家の最高責任者だから、普通の書類仕事が溜まっていくんだ。解るだろアルルには……」

「なるほど……ごめんねウルポン」
遂に妻までも“ウルポン”と呼び始めた。
「ウルポンって呼ぶな、貧乳妊婦!」
人の妻を“貧乳妊婦”と呼ぶのも如何な物かなぁ?

「じゃぁサンタローズに父さんが居たら、一応声をかけておく事にするよ。それで良いかいウルポン?」
「良くない。ウルポンって呼ばれる事は全然良くない! それ以外は良いけど、ウルポン呼ばわりは認めない!」
取り敢えずは外出を認めてくれたので美女二人を伴って退出する事に……

でも誰も“ウルポン”って呼ぶ事を止めるとは言わなかった。
本人もそれは解ってるだろう……
今日から彼の渾名は“ウルポン”だ!

ティミーSIDE END




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