世界の王に俺はなる!!
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スターの鏡を受け流し強烈な一撃を頭部へと叩き込む。だがそこにあったのは魔力によって形成された薄い膜のような防御壁。魔力供給、防御の面においても完璧。正に長期戦にこそ真の力を発揮するサーヴァントだと心は思った。だがそれを破る手を思いついた。心はすぐさま蒼い槍兵から錬鉄の英雄にフォルムをチェンジし干将・莫耶を投影する。
「身体は剣で出来ている」
「ッ!!」
刹那、キャスターは呪相による超波状攻撃。炎天、氷天、密天。爆炎、氷結、暴風の攻撃が、災害の如く襲い掛かっていく。それを幽霊の如きゆらゆらとしたら不思議な動きをしながらも、狂気に満ちた魔術師の猛攻を防ぎながら、呟き続ける。
「血潮は鉄で心は硝子。幾たびの戦場を越えて不敗 」
己が目指すべき者、それは世界最強、即ち最強の自分。その為の挑戦、よもやこんなにも早く死に掛ける事になるとは錬鉄の英雄も考えもしなかった。
「ただ一度の敗走もなく、ただの一度も理解されない」
眼前に立ち塞がる最強の敵、それを切り捨てんと心に決めた。自分に負けという退路は無く、死という名の敗北しかない。己の中に蔓延る恐怖と絶望、それを払拭する為に自分は過ちを取る。
「彼の者は常に独り剣の丘で…勝利に酔う」
唯、突き動かされてきただけだ。今までは自分の意思でこれを使った事などなかったのかも知れない。全ては愛しき人達の為、身体を魔剣、邪剣、宝剣、聖剣へと変えてそれを振るう。
「故に、その生涯に意味はなく」
今の自分が持ちえる上での最強の力で、それを世界最強へと証明する。
「その体は、きっと剣で出来ていた!!」
最後の一節が唱えられた途端、炎が奔り世界が変わる。炎は世界を燃やし尽くして行き、喰らっていく。キャスターは余りの炎で瞳を閉じ、数秒後には異界と化した世界に愕然としていた。その世界は、あまりにも寂しかったからだ。草木など一切生えていない赤い荒野。その荒野の色映すかのような赤く淀んだ空。空に回転する巨大な歯車、そしていたる所に突き
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