欠陥
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さんに飛び付く。
カグラさんはその攻撃を上へとジャンプして避ける。
だが空中では次の動きに入るのに時間がかかってしまうという難点がある。リオンさんの竜はジャンプしているカグラさんに突進し、カグラさんは地面へと落とされてしまう。
「同時にこれだけ作り出せるのか」
バランスを整え地面にうまく着地したカグラさん。彼女も俺たちと同じようにこれだけの造形を一瞬でできるリオンさんの魔力の高さと速さに感心している。
「しかし!!」
カグラさんは刀の構え直すと、闘技場の上空に見覚えのある魔法陣が出現する。
「!!」
その魔法陣に吸い寄せられるように浮かんでいくリオンさんと造形たち。
「あれはユキノとの戦いで見せた・・・」
「重力変化の魔法!!」
ピスケスとライブラの力を完全に殺したこの魔法。カグラさんにはまだこんな手が残っていたのか。
「なんて力だ・・・」
重力変化により空に吸い寄せられるリオンさんたちは全く身動きができない。
「はっ!!」
カグラさんはまずは動きを封じた3体の造形を一瞬で破壊する。
「これで終わりだ!!」
そしてとどめの一撃をリオンさんに打ち込むべく、上から自らの重力だけを通常通りに戻し、その場で動けないリオンさんに斬りかかった。
カンカンカンカン
リオンさんに刀が打ち込まれる瞬間、鐘の音がドムス・フラウに響き渡る。
「タイムアップ!!30分経過!!両者引き分けカボ!!」
どちらのチームも1名ずつ30分間戦い抜いたことにより、この大会のバトルパートのルールに基づき試合の終了が告げられる。
『結果はドロー!!30分では決着付かず!!』
この結果を受け人魚の踵は惜しかったと残念がり、蛇姫の鱗は九死に一生を得たと安心しているようだった。
第三者side
「やっぱ強ぇな、カグラは」
「まだ本気を出しているとも思えん」
「毎年そうさ。カグラが本気になったところなんて誰も見たことねぇんだ」
試合を終え、倒れていたユウカの元に歩みより会話をしているリオン。そんな2人の横で顔をうつ向かせ明らかに落ち込んでいる様子の男がいた。
「大丈夫か?レオン」
レオンに声をかけるリオン。レオンはそれに気づくと下を向いていた顔を上げる。
「え?別に全然問題ないよ」
普段通りに冷静で飄々とした様子のレオン。リオンはそれに対し顔をしかめる。まるで自分の想いが届かず、空回りしてしまったかのような・・・
「カグラちゃん・・・」
「ごめんなさい・・・」
一方|人魚の踵《マーメイドヒー
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