欠陥
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ベスに変に苦戦したせいで慌ててたんだろ。おかげで他のギルドの連中にレオンの弱点がバレちまった」
オババ様もリオンのらしくない行動に不機嫌さを隠そうとしない。レオンの弱点・・・それは・・・
「なるほど。わかったぞ、貴様が今まで出てこれなかった理由が」
「ん?」
対戦者のカグラもレオンの欠陥に気づいちゃったみたい。レオンは未だに自分の欠陥がバレてないと思っているのか、それとも誤魔化そうとしているのかよくわからないけど首を傾げる。どうしよう、今はそんな時じゃないってわかってるのに少し可愛く感じちゃった。相手男の子なのに。
「どうやらお前は、造形の速度が他人と比べ遅いようだな」
そう、レオンは他の造形魔導士に比べて造形魔法を繰り出す速度が遅い。リオンや妖精の尻尾のグレイはかなり早い分類に入るけど、レオンは一般的な造形魔導士のそれと比べても明らかに遅い。まぁ造形魔法をきちんと使うようになってまだ1年も経ってないからしょうがないといえばしょうがないのだけど。
「どうしよう・・・レオンの弱点が・・・」
「オオーン!!心配すんなよ!!スピードのことしかバレてないならまだなんとかなるぞ!!」
「そこはキレなくていいでしょ」
あたしが心配しているとトビーがキレぎみにそう言う。いつも突っ込むユウカがいないからシェリー姉がトビーに突っ込みを入れてくれ、トビーは照れたように頭をかきむしる。
「でもそうだよね、レオンももう1個の弱点はそう簡単には・・・」
あたしがそう自分に言い聞かせていると、カグラさんが衝撃の一言を放つ。
「それに、もう1つの欠陥も見つけたぞ、レオン・バスティア」
シリルside
「もう1つの欠陥?」
カグラさんがレオンを見据えそう言ったのを聞き、俺は首を傾げる。レオンの造形がかなり遅いと言うのはわかったけど、もう1つの弱点って・・・
「何か気づきました?」
「いや、俺は特には」
「俺もよくわかんなかったぞ」
俺の問いにガジルさんとナツさんもよくわからないと答える。しかしそれに対しエルザさんとラクサスさんが反論する。
「なんだお前たち、気づかなかったのか?」
「むしろこっちの方がかなりの欠陥だと思うぞ」
かなりの?俺たち3人の滅竜魔導士は顔を見合わせ考える。一体何がおかしかったんだ?全然わかんない・・・
「「「う〜ん・・・」」」
俺たちが腕を組んで考えていると、通路の壁に寄りかかっているグレイさんが教えてくれる。
「造形のバランスだな」
「造形のバランス?」
グレイさんの言葉にナツさんが反応する
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