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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第二十八話 事件解決
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リット・テスタロッサだが……奇跡的に回復した。
どうやら、最低限の食事だけは与えられていたみたいで最低限の治療とリハビリだけで日常生活に支障をきたさないまでに回復した。
そんなアリットが最初にしたこと、それは特殊なコンタクトレンズを使用して、アリシア立ちを見る事だった。
「…………おお、アリシアにフェイトか……こんなにも成長して……本当に、嬉しいよ……」
「父さん……!」
「お父さん……!」
フェイトとアリシアはアリットに抱きつき、涙をこぼす。
仕方ないだろうとその場にいた全は思う。なぜならいないと思っていた父親に会えたのだ。
「全もありがとう……おかげでお父さんに出会えた」
「ん?」
気がつけば全の近くまでフェイトが来ていた。
「俺のおかげって訳じゃないさ。会うべくして会えた。それだけだろ?」
「でも、全がいなかったらと思うと……」
全ははぁ、とため息をつくと骨折していない左手でフェイトの頭をぽんぽんと叩く。
「だったら、今の時間を大切にしろ。これから幸せになれ、俺に礼を言うのはそれからだ」
「あ、うん…………」
フェイトは頭を撫でられてほんわかした顔になる。
そして、それを見て頬をぷくっと膨らませる姿があった、アリシアである。
(フェイトってば、一人だけ抜け駆けなんて……!くっ!)
今の二人の態度などを見ればわかるかもしれないが、二人とも記憶を取り戻している。
それは一重にアリットとプレシアのおかげでもある。
―アリットがプレシアと再会した日―
『遅かったじゃない、フェイトアリシ…………』
家のドアを開けたプレシアは硬直する。
なぜならそこには
『や、やあ……あ、あはは…………』
行方不明であった自身の夫がいたからだ。
『あ、アリット……?』
『うん、そうだ……遅くなったけど、ただいま……』
『……おかえり、アリット!!』
嬉し涙を流しながらアリットに抱きつくプレシア。
『はは、本当懐かしいよ……あの頃が……』
『これから、取り戻しましょう……?』
『ああ……』
いきなり二人の世界に入ってしまったため、フェイトとアリシアは立ち尽くしてしまう。
『あら?ごめんないさいね、二人とも。アリットが帰ってきた事が嬉しくて……』
『本当に済まないな。何分数十年ぶりの再会だったからね……これに秀二やアトレもいればあの時のメンバーが全員集合だったんだが……』
『秀二?アトレ……?』
『ああ、その辺はまだ思い出していないのか。プレシア、あの写真を』
『いいの?二人に見せても……』
『いいさ、アリシア達は大丈夫だ』
『……わかったわ
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