暁 〜小説投稿サイト〜
逆さの砂時計
生の罪科 3
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
は、何も伝えていなかった」

 逃げた。
 自分の罪を口実にして、ロザリアから。
 ロザリアへの想いから、逃げていた。
 ロザリアはそれに怒ったんだ。

 必要なことだったのに。絶対に守らなきゃいけないことだったのに。
 何よりも大切にしなきゃいけなかったのに。

「ロザリア……私は、貴女を……」

 どんなに汚れていても。
 いつか罰で殺されるとしても。
 この気持ちから目を逸らしてはいけなかった。

 約束したじゃないか。
 ロザリアを導くと。
 あの約束だけは、命に代えても果たさなきゃいけない。

 ロザリア。
 そして、アリア。
 貴女を、もう一度捜しに行く。
 世界という名前の裏路地に、きっと貴女を見つけ出す。

 そして、伝えよう。
 ごめんなさいと、それから……


 貴女だけを、愛している と。




[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ