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暴れん坊な姫様と傭兵(肉盾)
08
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すればいいんだろう?)」


 え? 何の処理かって?

 ほら、アレだよ、アレ。
 人間誰しも生まれた時から息を引き取るまでお世話になる生理現象(せいりげんしょう)で、小があったり大があったりして、我慢は体に毒だったりするアレだ。
 具体的にどういう事かと言えば…“(もよお)して”きたのだ。

 下腹部に締め付けるこの熱い苦しさ。
 流れる川を申し訳程度の堤防でこの()き止める感覚。
 冒涜的(ぼうとくてき)なほどに主張するそれの名は…………尿意。


「………」

 薄暗がりの荷台の中で、右へ左へと視線を彷徨(さまよ)わせる。
 上を向けばそこにはズレた荷物が(ふさ)いでいる。
 (たた)むようにして体を滑り込ませた体勢は、実に窮屈(きゅうくつ)で立つ事もままならない。

 そして……(ほろ)(おお)い包まれた荷台の中では、外でどれだけの速度で進んでいるのかすらわからない。


「…………」

 出られない。




 ―――え……マジ………?


 ふぉ、ふぉおぉぉ〜〜〜〜……!?






―――。



 …………人としての尊厳(そんげん)を失う瀬戸際(せとぎわ)がいつまでも続くかと思った。

 だが…自分は耐えた。 耐え抜いた。
 とりあえず、漏らす的な事は無かった!

 生理現象(せいりげんしょう)という“波”を何とか(しの)いだ自分は、グッ!と達成感に握り拳を作る。
 護衛の人や運び人に変な目で見られた。

「とりあえず…何事もなく着いたか」

 一息ついて僕は、働く場所となる砦を見上げた。

「ほ〜」

 思わずそんな声が出た。

 驚くほどではないけれど、その砦は中々“悪くない”造りをしていた。
 (たば)ねた丸太を立てるように並べ、簡易的(かんいてき)な壁で(かこ)んでいる。
 その丸太の壁に囲まれて中心にあるのは頭二つほど抜けて背が高い木造(もくぞう)の建物が佇んでいた。

 とても簡素(かんそ)に造られた木造拠点(もくぞうきょてん)ではあるけれど、これは期待が(ふく)らんだ。

 石造りの建物の方が防御が高いのでは?、と思うだろう、だがそれは事実でもあり、喜ばしい事実とは限らない。
 石造りにするほどの拠点はそれなりの陣地(じんち)であるため、正規兵が多く()めている事もある…しかしそこに傭兵の居場所はほとんど無い。
 そんな場所で、おまけ扱いな傭兵が寝泊まり出来る場所は限られていて、大体決まって掘立(ほったて)小屋か自前のテントか、場合によっては野宿である。

 だが、この木造建築(もくぞうけんちく)は使われてる石
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