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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第205話 絆の温もり
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checkmateだ」

 リュウキは、そう言うと同時に、再び構えた。右手に握られているのはデザート・イーグル。……そして、左手に握られているのはナイフだ。

 なぜ、だろうか。その握る手、左手に温もりを感じた。……持っているのは、冷たさを感じる金属のナイフだと言うのに、だ。その温もりは心にまで届くかの様だった。

「減らず口を……! もう死ね! 鬼が!!!」

 死神が激高を顕にしたのはしようがない事だ。これが初めてではない。死銃を壊され、そして 挑発を受け、更には3度目。如何に他人の心理の隙をつく事に長けているとは言え、憎みに憎んだ相手にここまでされてしまっては、その沸点が低くなってしまうのも、冷静(クレバー)さを失ってしまうのも無理はない事だろう。

 だが、それでも その剣と銃の腕だけは、驚嘆だといえる。……死銃、ザザ同様に磨き抜いた代物だけではないだろう。この男が使用している武器は銃もあるのだ。持っているククリ・ナイフの扱いと殆ど変わらない精度で攻撃をし続けているのだから。

 つまり、死神もリュウキ同様、何を使わせても使いこなせるだけの器量を持っている、と言う事になる。それだけの事をしてきているのだろう。……間違った方向へとその力を使い続けてきたのが、リュウキとの違いだった。
 
 死神は、リュウキに一気に接近する。

 マントをはためかせ、時折そのマントの中に銃やナイフを隠す様に引っ込める。その中で、二種類、いや四種類の攻撃法を選択しているのだろう。

 銃撃か、ククリナイフによる攻撃か。……見えない銃撃か、見えないククリナイフか。

 それを選択しているとも思える。……直前で放つ為に。

終わりだ(The-End)! クソ野郎(Son of a bitch)!」

 獰猛な獣、いや 鎌と銃を持った死神が迫ってくる最中。
 確かに死神は見た。……リュウキは笑みは止まっていない事を。

「何度も言った筈だ。……お前達は正面からこれない。……使う手段も全て卑劣な手段のみだと。……もう、底が知れてるんだよ!」

 その言葉を聞いた途端、だった。
 まるで、閃光の様な輝きが死神の前で弾きとんだのだった。
 

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