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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第205話 絆の温もり
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リュウキに、その
刺剣
(
エストック
)
を、向けていた。
その記憶の世界で、やけに響いてくる単語に、キリトは気づいた。
――馬、赤い眼、……そして、
刺剣
(
エストック
)
。
全ての符号が1つになり、1つの事実を導き出す。
再び、場面は現代・GGOの世界へと戻る。
「死ね!」
死銃の刃がキリトの頭を抉ろうとした時だった。
「
ザザ
(
XaXa
)
。《赤眼のザザ》。それがお前の名前だ」
「っ!?」
キリトの言葉が刃となり、死銃の……《赤眼のザザ》の脳髄を貫いた。この時、剣が止まったのだ。
それは、……唯一にして絶好のチャンスだった。そして、更に思いもよらない援軍がキリトに向かっていた。
そして、場面は再び死神とリュウキの方へと変わる。
思いもしない一撃を受けたリュウキだった。全く見えない。銃声だけが聞こえたと思えば、もう既に自身の身体に赤い傷をつけていたのだ。
「く、くくく…… やはり流石は、鬼だな……。だが、ここまでだ。お前を殺し、そしてあの女を殺すその瞬間まで、もう直ぐだ。……直ぐに見せてやる!」
ニタリ、と笑う顔。顔面の十字の傷も不自然に歪み、白目に一瞬だが、瞳が浮かんだ気がした。狂気の目を。
「……お前、頭を狙わなかったな」
リュウキは、ゆっくりと口を開いた。死神とは対照的、とも言っていい。冷静沈着であり、もっと驚きを見せても良い、と思っていた死神はやや拍子抜けだった。
「くっ、くく……。簡単に終わらせると思うか? 絶望に沈んでいくのをこの眼に焼き付けながら、殺していくに決まっているだろう」
死神のその返答を訊いて、リュウキは笑みを浮かべていた。
その真意が、死神には判らない。
「気でも、触れたのか? この見えない鎌、そして弾は お前でも防げない。……くくく、二度目、だろう? 刃と弾丸合わせて。あの世界では、一度見た攻撃の殆どを回避してのけたお前が。……今も、前回もまともに受けたんだ。……
その眼
(
・・・
)
の状態でも、な。・・・・・・見切るのは不可能だ。死神の刃と弾丸からは」
勝ち誇るとはこの事、なのだろう。死神は銃とナイフの2つを取り出し、構えながらそう言っていた。今は見える。……だが、その見えない攻撃と併用して戦うと言うのだろう。見えない攻撃と見える攻撃。その2つを織り交ぜられたら、確かに驚異だといえるだろう。
だが、それでも リュウキの笑みは崩せなかった。
「……馬鹿が。2度
も
(
・
)
みせたんだ。……もうお前は詰んでいる。
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