殺された男
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百歳って」
「そうなの。ひいひいお爺ちゃんとひいひいお婆ちゃんもいるし」
つまり彼女はやしゃ孫というわけである。今もそうはいない。
「ひいお爺ちゃんとひいお婆ちゃんの兄弟も今も全員いるし」
「凄いな、それは」
久満もそれを聞いて唖然となった。
「そんなに長生きなのか」
「そうよ。だから大丈夫よ」
そしてだ。穏はさらに言ってきた。
「それにね」
「今度は一体何だよ」
「言ったわよね。ドッペルゲンガーから助かった人は長生きするって」
「だから俺もか」
「そう。滅茶苦茶長生きできるから」
「よし、それだったらな」
ここまで聞いてであった。久満はにやりと笑って言った。
「このままずっと一緒に暮らすか」
「本当に八十年ね」
「楽しく暮らそうな」
「ずっとね」
謎と闘いが終わった後は幸せの誓いだった。久満と穏はこの後すぐに結婚してそれから。本当に八十年もの間一緒に暮らすことができた。それにはこうした経緯があったことは二人は誰にも言わなかった。しかしそれは紛れもない事実であった。二人が語らないだけで。
殺された男 完
2010・6・21
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