第7話「にゅうぶ」
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一度噛まれた先生をまた危険な目には遭わせたくないのだろう。
「大丈夫よ。...ね?」
「あぁ。それに行くのは二階だ。早々奴らに囲まれはしないさ。」
それに、俺も先生も奴らには近づかない限り襲われない。
「....分かった...。」
「おう。んじゃ、ぱぱっと行ってくる。」
先生を連れて二階に降りる。
「.....本当に気づかれないのね...。」
「それでも近づくと反応しますけどね。」
一応ゾンビと距離を取りながらすれ違う。...ふむ、俺には一応見向きはするが、先生には反応が一切ないな...。やっぱり、俺より影響が顕著に出ているな。
「...っと、ここか。」
「私も、どこに制服があるのかは分からないから...。」
手当たり次第に探すしかないって事か...。
「中の安全を確認した後、手当たり次第に探してみます。先生は奴らが来ないか見張りを。」
「分かったわ。気を付けてね?」
警戒しながら購買部内を確認する。...よし、いないな。
「さて、どこにあるのかなっと...。」
見張りを先生に任せ、俺は制服を探した。
「ただいま。」
「無事、帰ったぞー。」
あの後、普通に制服を見つけ出し、サイズが合う服を二着持って帰った。
「お帰りなさい。」
「早速、俺は隣で着替えてくるわ。」
もし制服の事で丈槍に後で聞かれたら、“干しておいたのが乾いた”とでも言っておけばいいだろ。
「(学園生活部に女性だけながらも生存していた人たち...。)」
親父の息子としても、彼女達はなんとしてでも死なせないようにしないとな...。
「(...そして、異様に設備が整っているこの学校。)」
マニュアルの通りなら、この学校だけがこんな設備なのはおかしい。他の大きい施設...それこそ大学やショッピングモール辺りなどが同じような設備かもしれない。...でないと、さすがにこの学校だけでマニュアルにある事を担えると思えないし...。
「(そうでないと、他の生存者が望めない。)」
ただの災害などではなく、噛まれただけで即アウトなこの状況で、ここのように設備が整っていない所で生存するなんて...母さんや親父、俺がいなければ困難を極める。
「(...できれば早めに生存者の捜索に向かいたいが...。)」
そう簡単にはいかないだろう。なにせ、外には感染した犬などもいるのだから。
「(とりあえず、後で方針を決めなければな。)」
今は、この学園生活部と一緒にいるだけでいいだろう...。
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