第7話「にゅうぶ」
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てさ。めぐねえが私の声を聞いて扉を開けてくれなかったらそこで終わってたよ。」
「先生の咄嗟の判断に救われたって所か?」
「そうだな。....それで、屋上に避難したわけだけど、さっきも言った通り先輩が奴らの仲間になってしまって...それで...。」
「すぐ傍にあったそのシャベルで....か。」
俺の言葉に頷く恵比寿沢。
「それ以来、もう吹っ切れちゃってさ...多分、先輩を殺した事で、私自身がどこかでもう死んでもいい覚悟を決めたんだと思う...。」
「.......。」
「シャベルを使ってるのは、一種の戒めかもな。先輩を殺した、武器だから...。」
陰りのある表情を見せる恵飛須沢に、しばし俺は言葉を失った。
...そして。
「....えっ?」
「....慰めや、励ましの言葉は言えないけどさ、あまり追い込みすぎるなよ?頼ってもいい仲間が、いるんだからさ...。」
頭をポンポンと撫でながら、そう言う。
「....ははっ、なんだよそれ、ホント、慰めでも励ましでもないな...。」
「あまり女の子に気遣いができるような性質じゃないんでな。」
「ははは...まぁ、うん。なんか気が楽になった。サンキュな。」
そう言ってから、いつの間にか止まっていた足を進める。
「さっさと戻るか。皆、心配してるだろうし。」
「今はいなくても、その内ゾンビが寄ってくるからな。すぐ戻ろう。」
そう言って歩を速める。
「...あ、っと...。」
「荷物、どうするか決めてなかったな...。」
バリケードで思わず足止めされる。...バッグに詰め込みすぎて&重すぎて乗り越えるのが難しくなっていた。
「ま、これぐらいなら....っ....!」
「す、すげぇや...。」
バリケードをよじ登り、何とか乗り越える。天井にバッグが引っかかったが、そこは無理矢理突破しておいた。
「よし、戻るか。」
何事もなかったかのように、俺は生徒会室へと戻る。
「あ、悪いけど一応銃とかは隠しておいてくれないか?」
「うん?なんでだ?」
「由紀はいつも通りの学校生活を送ってるつもりって言ったろ?だけど、さすがに銃とかがあると怪しまれると思ってさ。」
なるほど。そう言えばそうだったな。
「シャベルも同じようなものだと思うが...まぁ、生徒指導室にでも置いとくか。」
「スマン。助かるよ。」
こんな物騒な物を生徒会室に置いておけないからな。...今は学園生活部部室だが。
「ただいま。」
「今戻ったぞー。」
生徒会室に戻り、無事に帰還した事を告げる。
「お
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