11話
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目が覚めると凄まじい体の倦怠感に襲われた。
えー、今までこんなひどい時あったっけ?
いやー、ないだろ。至って健康に過ごしてたし。
…まさか、ビジブル菌が繁殖してるとか言わないよな?
だとしたら、俺はこの時点で何かを忘れていたりするのか?
…そんなわけ、ないよな。
ちゃんと覚えてるし。
「…屋上行こ」
廊下に出ると、あたりは真っ暗だった。
どうやら深夜をまわっているらしい。病院の消灯時間なんかとっくに過ぎているみたいだ。
…まぁ、見つからずに済むから、丁度いいか。
確か今日は冬花さん宿直じゃないし。
よっしゃ安全!!
見回りの警備員をかわし、屋上へ上がる階段へ到達。
「…ん?」
黒い影を見つけた。
階段の上、つまり、屋上へ入るドアの前に、何かがいる。
警備員…だったら懐中電灯持ってるか。じゃああれは誰だ?
よく見えない。
一段一段登って、顔を見ようと試みる。
近づくと、顔が見えてきた。
「…あれ?」
…人影はドアの横の壁に寄りかかって小さい寝息を立てていた。
こんな所で寝てるなんて危ないやつだな…。
俺は仕方なく、そいつを起こさないよう、屋上へのドアを開けた。
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