第十一話 十二月
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PT狩りというやつをしたことがないからな。 それを体験してみたい」
まぁ、オレンジじゃ近寄るやつもPT組むやつもいないだろうな……。
「まぁ、わかった……。 しかし二人じゃ役割は限られているぞ」
俺がそう口にすると、ヘヴンはふむ、と言って何か考えたような仕草をした後。
「ならば仲間を呼べばいいだろう。 そうだ、お前のフレンドに玖渚というやつがいたな。 あれなら来るだろ」
「あいつたぶん今の時間じゃ寝てると思うぞ。 サンタさんを待つとか言ってたから」
「何、サンタ……?」
ヘヴンは暫く唖然とした表情をした後。
その場で、笑い出した。
「はははッ! まさか、サンタとはな。 成る程、ならばしょうがない。私の知り合いを……」
「待った、タンマ! お前の知り合いはオレンジな気しかしないからやめてくれ。 俺が誰か呼ぶから勘弁してくれ」
マジで、二対一になったら殺される気しかしない。
大体俺一人でもコイツに勝てるかどうか怪しすぎるってのに……。
俺は兎に角、死に物狂いでフレンド達にPTと狩りの申請を送る。
もちろん、天乃や酒場にいるやつらは俺が今ヘヴンといることを知っているから、除くが……。
クリスマスイヴなのに、何やってんだ、俺は……。
まぁ、来る確率はあまり高くない。
しかし、祈らざるにはいられない。
来ないと本気で俺の命に関わる。
そう祈りながら待っていると。
一人から、PT可能のメッセージが帰ってきた。
「よし、大丈夫だ! 一人いる! じゃあ早速合流しよう」
「ふむ。 楽しみだな。 どんなやつが来るのか……」
俺は送り元のやつを確認しないまま、合流場所を指定し、ヘヴンと共にその場へと向かうのだった。
「うわ、アルスが知らない女の人と一緒にいる。 しかも聖夜に。 これなんてエロゲ?」
来たのは、桜花だった……。
なんだ、この、何?
あんまり知られたくないやつが来たこの感覚。
「いや、エロゲじゃねーよ。 ネトゲだ。 しかもどっちかっていうとFPSで敵が横にいるような感じだ」
「まぁ私はオレンジだからな」
「うわ、オレンジだ。 昔の玖渚と一緒じゃん」
そんな、どうでもいいようなやり取りをした後、桜花、ヘヴンとPTを組む。
すると、桜花がヘヴンの名前に反応した。
「へヴんずどあ? これ扉さんって言えばいいの?」
……俺と同じようなこと言ってやがる。
なんか桜花と同レベルだったと考えると、少し凹むぞ……。
「お前ら……PKされたいか?」
「あ、ヤバかった? ごめんごめん、冗談冗談、アメリカンジョーク。 天さんって言うから許して」
なんだか三つ目で名前が津飯みたいな呼び方だな……。
流石にこれは……。
「ドラゴンボールみたいな呼び方をする
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