第十一話 十二月
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してえええええええええええ!!!!」
女性は悲鳴とも絶叫とも似つかぬそれを上げるが。
「君をはなさないーってね」
ウスラは、そんなものどこ吹く風で聞き流した後。
女性の体を、一度離し、素早く、スキルを発動させながら叩き斬った。
同時に、女性のHPが0になる。
「あ、そうそう。 俺さ処女厨なんだよねー。 てことで、さいなら」
ウスラのそんな言葉を聞いて、女性は。
「最悪……」
そんな捨て台詞を残して、データの海へと消えていった。
完全に獲物を消したウスラは、一息ついた後。
「よーし! これで8人目! あと2人でノルマ達成だ! 頑張るぞー!」
そんなことを明るい表情でいいながら、その部屋を活き活きとしながら出て行った。
【Dirac】[序列三位]
[DeathDuelist&SideAttacker]
Usura[ウスラ]
―usurA―
《ダークヒーロー》Lv67
――――――
年末。
つまり12月31日。
こういう時にも持ちのロンにネットゲームでは恒例と言えるイベントクエストが出ていたのだが。
もちろん俺はそういうのに大して興味はなかった。
入手できるアイテムも俺が別にほしいものじゃないみたいだし。
情報屋に金払って聞いて損したぜ。
そして年末年始は、うちのギルドの酒場も休業だ。
ついでに狩りも俺は休業。
年末年始くらいゆっくりさせてもらいたいもんだ。
だからこそ、俺はベッドに座ってアイテム整理なんかをしていたのだが。
そんな俺の安眠と休息を邪魔するヤツらは、少なからず存在する。
そのうちの一人が……。
「アルス。 狩りに行くぞ。 今なら狩場はそこまで混んでない」
冷ややかな言葉で俺に声をかけるのは、ヘヴンだ。
何故かあの日以降、緑ポインターに戻り、勝手にギルドの俺の部屋に侵入してくる。
ていうかこれが毎日だぞ。
どうかしてる。
俺の精神もあんまり持たねぇって……。
「年末年始くらいはゆっくりさせてくれよ。 最近、折角桜花や玖渚も大人しいんだ。
ウチのギルマスの天乃だってゆっくりしてるぜ? 聖龍連合のシャムだって休暇取ってるんだ。
俺も休みたいんだけど……」
「そんな凡庸な言い訳が通るわけないだろ。 なんなら今この場でデスデュエルを申し込んでもいいんだぞ」
「おい待て。 あんまり暴力に頼るなよ。 どこぞのラノベのヒロインかよお前は」
「ラノベのヒロインはみんな暴力的なのか?」
「そういう意味じゃないが……。 ああー。 もう、わかったわかった。 俺もラノベの主人公みたいに振り回されてやるよ」
「おい、気持ち悪い言い方をするなよ。 それじゃあ私とお前が主
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