第十一話 十二月
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パージしている男性にとっては、かなりの致命傷だ。
「仮面ライダーが変身するまで一々待ってくれる敵はリアルにはいねぇんだよ?」
グリュンヒルを輝かせての、スキルによる一撃。
男性のHPバーは赤に突入する。
「あ、や、やめ、そこで、やめて!」
男性はあまりにも哀れな声を出したかと思うと。
最後に、ウスラの脳天からの一撃で、完全にHPが0になった。
「ここが、愛と勇気が勝つヒーローが主役の世界だと思ったら、大間違いだっつーの!」
ウスラのその言葉と共に。
男性の体は、完全にデータの海へと還元される。
「い、いや……!」
それを見ていた女性は、そう叫び声をあげようとして。
「おおーっと! 待てよ待てよ姉ちゃんよー。 このネットビッチが喚くなよ騒ぐなよ叫ぶんじゃあねぇよ!?」
ウスラに突きつけられた大剣を前にして、声を失う。
それを確認した後、ウスラはニタ、と笑った後。
事もあろうか、女性にデュエル申請を突きつけた。
「え……!?」
女性は、まさかの申請に、しばし黙る。
恐らく、別なことを想像していたのだろう。
しかし、その沈黙が悪かった。
ウスラは素早く女性の腕を掴むと、デュエルの申請の許可を押させた。
「はーい。 じゃあ次の相手はアンタねー。 まぁ彼氏が死んじゃったしね。 ほら、悲劇のヒロインは男の後を追うもんでしょ?
俺別に寝取ろうと思わないし、人のヒロイン寝取るやつは馬に蹴られて死んじまえばいいよ」
そんなことを飄々と口にするウスラに、女性は一層強く、ガタガタと震え出すと。
「ま、待ってよ! 待って! なんでもする! なんでもするから! ほら、私今、倫理コード解除してるし!
なんでもシてあげる! 闇市に売り飛ばしてもいいから! お願い! だから!」
そう、必死に悲願し始めた。
だが、ウスラはそんな言葉に対して。
「ああー。 俺、倫理コードって解除わかんねぇんだよね。 先生に教えてもらったけど、やっぱわかんねぇわ。
まぁいいよ。 どうせ俺ゲームの中でそういうことやるつもりねぇし。
そういうのはエロゲーだけで十分じゃね? 住み分けって大事だよ、うん。 何でもごちゃ混ぜにしちゃいけんよ」
そう言って、女性に対し、大剣を振るう。
グリュンヒルは簡単に女性の手首を切り落とし、女性にメニューを開かせないようにした。
「あああああああ! 待って待って! やめてやめて! 殺さないで!」
女性は半狂乱状態になりながら、出口へと逃げようとしたが。
その首を後ろから掴まれる。
「まぁまぁ、人の話は最後まで聞けよ。 先生から習わなかった? 人が喋ってる時は静かにしなさーいって。
んで、そうそう、話だったな。 闇市も俺興味ねぇんだよね。 別に金には困ってないし」
「はな
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