暁 〜小説投稿サイト〜
26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第十一話 十二月
[2/20]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、と思う。
「まぁ、わかった……。 俺の方からも応援を増やしておくか」
「悪いけど、頼んだ。 俺も出来る限りのことはするからさ」
 それだけ言って二人でため息を吐く。
 正直、この時から、俺は嫌な予感しかしなかった。


 そして今に至るというわけだ。
 因みに今の従業員は……。
「はいこちら生3つと樽ハイになりまーす! 追加でご注文は?」
 せっせと働いているのは、ギルマスこと天乃。
 手馴れてるな、と思う。
 学生時代にバイトで飲食店やったことあるらしい。
 ぶっちゃけ俺は学生時代のことなんか、最近断片的にしか思い出せねぇや。
「えー、お会計は合計で25k600コルですね」
 そして会計をやっているのはシャム。
 本当は本日、ギルドでイベントに参加予定だったらしいが、無理言って連れて来た。
 一応バイト代として、本日働いたら売り上げの4分の1を支払うという条件だ。
 それにアイツは、中世的な外見のお陰で、人からのウケはいい。
 因みに女装させてみてるが、全く気づかれてないようだ。
 ありがたい、本当にありがたいぞ……シャム!
 それ以外にも、俺のフレやら天乃のツテからの人手で三人が集まっているが……。
 まぁ、全員男だ。
 こんな男ばっかのムサい酒場ってのもどうかとも思うが……。
 というかウチの看板娘が全員いないってのもある意味詐欺だ。
 その分シャムに頑張ってもらわないと、だな。
 そんなことを思いながら、俺は仕事に励むのだった。


 店ももう閉店の時間に近づいてきた時。
 紺色の髪の、見たところ二十台前半から十代後半の女性が、一人で店内に入ってきた。
 ただの女性なら、俺達はスルーしていただろうが。
 その女性は、オレンジポインターだった。
 ……通常なら、オレンジポインターは街に入れないハズだが。
 まぁ来ている以上、何らかの手段を使って入ってきたのだろう。
 事実このエリアでNPCによって追い出されるということは無い。
 それに来ている以上は客だ。
 あくまでも、そこを変に突っ込まず、丁重な対応を取るべきだろう。
 そこで、従業員全員に目配せすると。
 全員、関わりたくないという視線を俺を見る。
 ……こりゃあ、俺が貧乏クジ引くしかないみたいだな。
 ここは諦めて俺が対応取ることにしよう。
「いらっしゃいませ、ご注文は?」
 俺は淡々とした口調で、その女性にそう声をかけると。
 女性は俺を少しだけ見た後。
「とりあえずカルーアミルクでいい。 そんなことより、お前」
 そこで一度区切られた後。
「業務が終わったら教えろ。 話がある」
 そんなことを、口に出した。
 ……なんだ、この嬉しくないお誘いは……。
 女性に誘われたことについては嬉しい。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ