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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第12話?仲の良い鍛治屋さん
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第一層の時から使っている今のところ一番馴染みのある剣技だ。自分でいうのもなんだが、技の精度、スピード共にかなり高いし、基本技だから技後硬直も短い。
?止めを刺された骸骨戦士は、最後に大きな断末魔を叫んだあと己が身体を爆散させて小さな硝子の破片と化した。それと同時に目の前に獲得コルやドロップ品が書かれたウインドウが現れた。そして、それともう一つ、片手曲刀スキルの熟練度が一定値を越えた、というメッセージが流れた。
?それを見て、自分でも目を見開き口が無意識に開いたのがわかるほどテンションが上がった。
「よっし!?やっとここまで上がったか!」
?思わず声を大きくしながら、押さえきれない喜びを噛み締める。なんなら大きくここで数回ジャンプしたあと辺りを走り回りたいと思うが、ここは最前線の迷宮区。さすがに危ないので自重する。
?いてもたってもいられず、その場でメインウインドウを開く。そして、自分のスキル欄を表示。すると、そこには予想通り《カタナ》と書かれたスキルが新たに追加されていた。さらに興奮すると同時に深く感慨する。
?――ここまで本当に長かった。
?しみじみとそう思わずにいられない。最初は同じカタナって名前がついてるからいいや、と思って使っていた曲刀の熟練度を上げることが、まさかカタナスキルを手にいれるための条件だったとは。この情報を教えてくれたアルゴには本当に感謝だ(まあ、お代としてたんまりお金取られたけど……)。
?今すぐにカタナスキルをセットしたい衝動に駆られるが、今僕のスキルスロットは全て埋まっている。どれも大切なスキルなので外すことができない。痒いところに手が届かないような心境になりつつなるべく冷静に思考する。
「ふ〜む、一旦町に戻ってカタナ買おうかな……」
?すでにカタナスキルを使っている人はプレイヤーの中にもちらほらいるし、カタナもどこかで売ってあるだろう――あ、そうだ、どうせなら……
「鍛冶屋に造ってもらおう」
?少し前から腕の良い鍛治屋さんと仲良くなったことだし、その人に造ってもらおう。きっとすっごく強いカタナを打ってくれるはずだ。
?そうと決まればさっそく町に戻ろう。有言実行だ。上着のポケットから転移結晶を取り出す。かざして行きたい町や村の名前を言うだけでその場所にワープできるという便利なアイテムだ。結構お高い品物なのだが、今日くらいはいいだろう。
?説明通り、透き通るようにきれいな青色をした結晶を頭上にかざして行きたい場所の名前を口に出す。
「転移、《アルーシュ》」
?言い終えた瞬間に体が淡い青色の光に包まれ、視界が端から真っ白に塗りつぶされていった。思わず、その眩しさにも似た純色の白に目を閉じる。次の瞬間、さっきまでの薄暗い迷宮区の中から人々が賑わう町の情景へと変わった。
?それを見てから今まで自然と自分に
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