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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン36 鉄砲水と破滅の光
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じゃない?2体のシースネークをリリースして、アドバンス召喚!これこそが僕の、不沈の切り札!光を切り裂け、霧の王(キングミスト)!」

 2体の大海蛇が辺りを包み込む霧となり、鎧に身を包む魔法剣士の大剣に吸い込まれてゆく。霧を自在に操る力を持つ魔法使い、それが僕のエースカードである霧の王だ。

「霧の王のカードの攻撃力は、リリースしたモンスターの元々の攻撃力の合計となる。そしてさらに、そこにレミューリアの効果が乗って攻守アップ!」

 霧の王 攻0→5000→5200 守0→200

「わ、私の……光の力が……!だが、例えそのモンスターで私に攻撃しても私のライフは残る!」
「それはどうかな?ってね。魔法カード、パラレル・ツイスターを発動!僕のフィールドの補給部隊を墓地に送ることで、ライト・ルーラーを破壊する!」
「ライト・ルーラーの逆位置の効果は強制効果……そ、そんな、馬鹿な!」

 アルカナフォースEX−THE LIGHT RULER 攻3000→2000

「1つだけ教えてあげるよ、斎王。受け売りの言葉だけど……明けない夜はないけれど、暮れない昼もまた存在しないのさ。霧の王で最後の攻撃!ミスト・ストラングル!」

 大上段に振りかぶったその剣が、湧き上がる霧をその刀身に纏って伸びる。常人では持ち上げることすらできないであろうサイズになったそれを軽々と構えた霧の王が、勢いよく斬り下ろす。ライト・ルーラーを両断したその一撃は、同時に背後のソーラまでもを深々と切り裂いた。

『これで、とどめだドン!うおおーっ!』

 機能が停止しかかったソーラに、剣山が最後にタックルをぶちかます。それが駄目押しとなり、ソーラが勢いよく爆発した。今度こそ、全ては終わったのだ。

 霧の王 攻5200→アルカナフォースEX−THE LIGHT RULER 攻2000(破壊)
 斎王 LP3100→0





「申し訳ない。私の弱い心を、心の闇を破滅の光に利用されてしまって……」
「いやいや、いいっていいって。ただまあ、次からは気を付けてよ?」

 文字通り憑き物が落ちたように腰が低くなった斎王相手に少し調子を狂わせながらも、そこにいた全員で外に出る。まるで計ったかのごとくぴったりのタイミングで、日の出の光が鋭く水平線の一番向こう側を切り裂いた。
 何とはなしにしばらくの間ゆっくりと空に朝が広がっていくのを皆が無言で見つめていたが、やがて斎王がまた口を開く。

「私は今日一番に出る船に乗って、美寿知を探しに行きます。見つかるまでにどれぐらいかかるかはわかりませんが、それでもいつか会えると信じていますから」
「あれ、タロットは使わないのか?」

 こう聞く十代に悪気はないのだろう。それがわかっているからこそ
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