ターン36 鉄砲水と破滅の光
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知っている。ああ、まったく。どうしてこうヒーローってやつは、毎度毎度ピンチになんなきゃ来てくれないのかね。
必ず来るって信じてたよ、親友。
「ええい、今度はなんだ!また余計な邪魔が入りよって!」
「私も来たよ、ってさ。絶対に信じてるからね、清明!」
「清明君、頑張れー!」
「何を無様な真似をしている!立ち上がれ、それでもこの万丈目サンダーを倒した男か!」
「夢想、翔、万丈目……」
応援するのは結構だけど、ちょっと僕を酷使しすぎじゃないですかね皆さん。でも、皆の声を聞いているうちに不思議と体の奥底からパワーがあふれてきて、それと同時に痛みが急に消えていく。床に両手をつき、息を荒げながらもどうにか体を起こす。次にグレイドル・インパクトを発動した時に出てきたUFOのふちを掴み、体重を預けてよろよろと立ち上がった。視界も元に戻ってきたし、もう大丈夫だ。少なくとも今、戦うことはできる。
「……斎王、デュエルを、続けよう、か……エンドフェイズに、インパクト、の、効果で2枚目のインパクトをサーチして、僕はこれで、ターン、エンド」
「ははははは、なんだぁ、そのざまは?それで続ける?デュエルを?いいだろう、望み通りにしてやろうではないか!私のターンに魔法カード、カップ・オブ・エースを発動。これもまた正位置ぃ!よって、カードを2枚ドローする!」
これで斎王の手札はラッキーパンチの分も合わせて計5枚。ついさっきまで手札0だったのに、つくづく光の力というのは恐ろしい。
「愚者のアルカナ、アルカナフォース0−THE FOOLを召喚しよう。さらに永続魔法、コート・オブ・ジャスティスを発動!これにより自分フィールドにレベル1天使族モンスターのフールが存在することで、手札から天使族モンスターを特殊召喚できる。出でよ、恋人のアルカナ!アルカナフォースVI−THE LOVERS!」
アルカナフォース0−THE FOOL 攻0
アルカナフォースVI−THE LOVERS 攻1600
チャクチャルさんの前には壁モンスターなど何の役にも立たないし、そもそもあの3体は全て攻撃表示だ。だというのになぜだろう、僕の全身には今鳥肌が立っている。あの斎王の手札、あそこに恐ろしいカードがいるのがわかる。なぜか、つい先日死闘を繰り広げたアバターの姿が頭をよぎった。
「斎王、一体何を……」
「教えてやろう、物質、魂、神々………全てを統べる光の力、アルカナを越えたアルカナの力を!」
不気味な一つ目の顔、そのサイズとは不釣り合いなほど大きな体。アルカナフォースにしては珍しく触手が生えていないが、それでも全体の造形はどこかナ
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