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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン36 鉄砲水と破滅の光
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「また馬鹿の一つ覚えか?そんなことで……」
「ああ、わかってるさそんなこと。だから、ここから先は別の戦術を見せるからね!ハンマー、コブラの2体をリリースし、アドバンス召喚!七つの海の力を纏い、穢れた大地を突き抜けろ!地縛神 Chacu(チャク) Challhua(チャルア)!」

 僕の全身に、紫色の痣がスルスルと走るのがわかる。おそらく、黒目と白目の色も完全に入れ替わっているだろう。それぐらい、僕もチャクチャルさんも本気だということだ。ここでやらなけりゃ僕にあとを任せて光の結社と戦ってくれてる皆にだけでなく、今の今までボロボロになりながらも僕を信じてアルカナフォースの猛攻相手に戦線を維持し続けてくれていたハンマーにも申し訳が立たない。

 地縛神 Chacu Challhua 攻2900

「チャクチャルさん、デュエルの方も頼むけど、それ以外にも1つ頼みたいことがあるんだけど。実は……」
『皆まで言わずとも大丈夫だ、マスター。マスターの考えることだ、ある程度の想像はつく。でなければ、何のために私の力をマスターに乗せたと思っているんだ。本来ならばできる限り人間の出来事に首を突っ込む気はなかったが、さすがに我がナスカの大地すらも射程内というのはあまりいい気分はしないものだしな』
「ありがとう、チャクチャルさん。バトルだ!だけど僕が狙うのは、ザ・ワールドじゃない。地縛神は、相手プレイヤーに直接攻撃ができる!」

 チャクチャルさんの姿が、ふわりと飛んだ。いや違う、チャクチャルさんの体からもう1つ、半透明のチャクチャルさんが分離したのだ。そのまま半透明な方が体を垂直に立て、どこまでもどこまでも上に登っていく。すぐに天井をすり抜け、僕からも見えなくなった。

「待て、一体何をする気だ!?」

 何かに勘付いた斎王が掴みかからんばかりの勢いで怒鳴りつけるけど、今更気づいてももう遅い。チャクチャルさんも言ってたけど、何のためにこのタイミングでダークシグナーの力を全開放したと思ってるんだか。
 なにせ、チャクチャルさんクラスのモンスターを実体化させるのは生半可な精神力じゃこっちが持たないからね。

「全力で頼むよ?ミッドナイト・フラッド!」





 上空……成層圏ギリギリの生物が生存できないほどの高みに、突如紫色の閃光が爆ぜた。いや、それは閃光ではない。超高速で地上から舞い上がったそれは、シャチの姿をした地縛神。清明からの命を受けたチャクチャルアは、レーザー衛星『ソーラ』を破壊せんとこの高さまで上がってきたのだ。

『―――――まったく、無茶をやるものだ。いくらマスターの精神力でも、私をここまで離れた距離で実体化させるとなると並の負担では済まないのはわかっているだろうに。さすがにマスターの体が持つかどうかも
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