天馬の追走
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イェーガーとなんとか立ち上がったロッカーが連続でタクトに迫る、が!!
「「うっ!!」」
突然2人は動きを止めて苦しそうにうずくまる。理由はもちろんこの男。
「お前ら、俺のことを忘れてもらっちゃ困るぜ」
レンが2人の周りの酸素を薄くしたのだった。2人は首を押さえ呼吸を乱す。
「ヒック、やるねぇ・・・魂が震えて―――」
「青い山脈!!」
バッカスが瓢箪の酒を一口口に含み、ロッカーたちを苦しめているレンに向かって突進しようとしていたが、彼に悟られずに背後へと移動していたタクトが地面から山を出現させてバッカスのことを打ち上げる。
「エアリアルフォーゼ!!」
「花のワルツ!!」
「「「ぐわああああ!!」」」
レンの空気魔法とタクトの風を帯びた花びらの舞が空中に打ち上げられたバッカスとうずくまっていたロッカーたちを捉える。
『レンのエアリアルフォーゼとタクトの花のワルツが炸裂!!四つ首の仔犬は空中に高々と打ち上げられたぁ!!』
夏の夜に上がる打ち上げ花火の如く飛んでいくパピーの3人。あまりの高さに観客たちも「おぉ〜!!」と感嘆の声を漏らす。
「かなり高く飛んでるな」
「ですけど、まだ決定打となるほどのダメージとは言い難いですよ」
バッカスたちを見上げながらそんな話をしているグレイとシリル。
「ここからどうやって決めるか、見ものだな」
レンは1日目に人魚の踵のリズリーとアラーニャを倒した大技を繰り出し、タクトもエルザ戦では使わなかった魔法を次々と放っている。果たして彼らはどうやってこの試合を決めようとしているのか、誰にも予想ができなかった。
「ふん。みんな大事な人を忘れてるぜ」
「俺たちのはお膳立て、最後はやっぱりこの人ですよね」
空に上がったパピーの3人が闘技場へと向かって落ちてくる。だが3人とも本選まで勝ち進んできた実力者、バランスを立て直しつつ地面に着地しようと試みる。
「滞空時間が長い分、着地の姿勢を取るのは容易なようだな」
「だけどあの高さからならどんなにうまく着地しようとある程度の影響は出んだろ」
「でもバッカスさんってエルザさんと互角なんですよね?だったらあの位の高さからなら大丈夫な気がしますけど」
エルザ、グレイ、シリルがそう言う。だが、この後パピーの3人は地面に着地をすることなどなかった。なぜなら・・・
「メェーン」
一夜が3人の真下へと入っていたからである。
『あぁっと!!青い天馬の一夜!!上空から落下してくる四つ首の仔犬の面々を待ち構える!!』
チャパティが一夜の姿を確認した
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