第17話
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らっしゃい。」
新たな客が店に来た。その客は丁度あたしの右隣の席に座って注文する。
「塩、麺バリカタ、背脂多め、トッピング味玉。」
どうも相当なラーメン通らしく、かなり細かく注文している。
カタッ
その時、左隣に居たサキが箸を落とした。見て見ると、何かに驚いて固まっていた。ニコも目を丸くしている。
「ほ、ほ・・・」
「ん?どうした、サキ?」
あたしが聞くと、サキはニコと一緒にあたしの右隣を指差した。その先に視線を移すと、そこに居たのは・・・
「ほしな歌唄!?」
あたし達が探していたアイドル様だった。
「何よ。騒がないでくれる?」
「あ、あの。本物のほしな歌唄さんですか!?」
サキがあたしの前から顔を出してほしな歌唄に聞いた。
「おいサキ!前に出んな!!ラーメン食えねえだろうが!!!」
あたしが文句を言うが、サキは生でほしな歌唄に会えて興奮しているのか、全くあたしの言葉に耳を傾け無い。
「そうよ。それで、何の用かしら?」
「あの・・・サイン下さい!!!」
サキはまたしてもあたしの前から色紙とペンを渡した。だから、邪魔だっつてんだろうが!!
「それくらいなら構わないわよ。」
そう言ってほしな歌唄は色紙とペンを受け取った。その時、1枚のメモがカウンターの上にはらりと落ちる。サキがほしな歌唄からエンブリオの情報を聞き出す為に用意した奴だ。ほしな歌唄はそれを拾うと、書かれていた内容を見て目を見開いた。
この反応、どうやらエンブリオについて知ってるって言うのは本当みたいだな。
あたしがそう思っていると、ほしな歌唄はメモをポケットにしまってから色紙の上にサインを書いた。
「出来たわよ。」
「はい!ありがとうございます!!」
憧れのアイドルからサインを貰えたサキはホクホク顔だった。あたしはそれを無視してラーメンを食べ始めた。その時、あたしの右隣、つまりほしな歌唄のケータイが鳴った。
「もしもし・・・はあ!?何それ!?」
ほしな歌唄は電話の内容を聞いて大声を上げていた。あたし達だけじゃなくて他の客や店員もそれに注目する。
「・・・はあ、分かった。全く、私にこんな事を頼むのはあなたくらいよ。」
そう言うと、ほしな歌唄は通話を切った。
「何か、あったんですか?」
すると、またサキがあたしの前から顔を出してほしな歌唄に聞いた。だから邪魔なんだよ・・・
「別に、大した事は無いわ。ただのプライベートな電話よ。」
ほしな歌唄がそう言うと、丁度その前にラーメンが出て来た。
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私はおばあさんに案内され
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