参話 無駄な技量
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
天、どっちが強いのかねぇ」
獄王の顔にイタズラのような笑みが映る。
『人類最強』その言葉を聞いて韋駄天は殺気だっていた。
それとは裏腹に狂夜は呆気にとられていた
「えっ???俺別に暇なんかじゃ???」
狂夜が発した言葉の途中、狂夜の意識は暗転した。
狂夜はため息を吐く。
広い空間なのに、ため息の微細な音が反響して返ってくる。
どうやらまた飛ばされたらしい。
それも、韋駄天と言う男と一緒に。
韋駄天は狂夜のため息に顔をしかめて言った。
「不満か?」
「あぁ…そうだな…暇つぶしレベルだしな…お前…」
狂夜があくびをかみ殺しながら言うと韋駄天はキッと狂夜を睨む。
「…つまらんハッタリだ。お前が人類最強だと…?人類も落ちたな。」
狂夜はククッと笑った。
「…何がおかしい…」
韋駄天は狂夜の笑いが気にくわなかったようだった。
「いやいや、ちょっと強がりが可愛くてな、狂気の武神(笑)の韋駄天ちゃん」
「…この世に生を受けたことを後悔させて殺す」
言葉と共に、韋駄天が消えた。
「…む?」
空気が切れる感覚と共に狂夜は突然身体を反らせた。
先程まで狂夜の頭があった空間が『斬れて』いる。
比喩はなく、事実。
「認識…出来ない!?」
勢いよく後ろに後転する。
再び、空間が斬れる
狂夜は地面を蹴り、声をあげる。
ソナーのように反響した声で韋駄天の場所を掴もうとするが、何も感じない。
狂夜の感覚上、消えている訳ではない。
何も無いところからいきなり刀が現れる。
韋駄天の気配はない。
「今起こった事をありのままに話すぜ…
俺は奴を挑発していたらいつの間にか奴が消えて攻撃されていた。
な、何を言ってるかわからねぇと思うが…俺にも何を言ってるかわからねぇ…
超スピードや透明化なんてチャチなもんじゃ断じてねぇ。
もっと恐ろしいモノの片鱗を味わったぜ…俺は…」
「随分と余裕があるんだな」
声と共に振られた刀を間一髪、首を横に傾げ、避ける
刀を持った韋駄天がいきなり現れた。
「俺を捉えることは不可能だ。
カメラだろうが、赤外線だろうが、果てには、『能力』であろうとな」
「へぇ…」
狂夜は手を上にあげて笑う。
『重力操作』
周りに物がないためなんの変化も起こらないが、確かに韋駄天は膝をつく。
「捉えることは不可能…ねぇ」
狂夜は韋駄天に近づく。
その時だった。
狂夜の全身に刺すような感覚が襲い、堪らず顔を顰める。
膝をついていた韋駄天は消えていて、狂夜の後ろに韋駄天はいた。
「残念だったな『認識』違いだ」
韋駄天は邪気の笑いを含み言った。
「全体攻撃だから、効くとでも
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ