暁 〜小説投稿サイト〜
儚き運命の罪と罰
第七話「時空管理局」
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
信犯だと言うのが本当だとしても本人が認めない限りは有効な証拠にはなりえない。つまりリンディの言う厳正な処罰は不当と言うことになる。
一応管理局の捜査官の一人に頭の中を覗けるような希少技能(レアスキル)の持ち主がいるが今回の件は緊急を要する。本局にその捜査官...ヴェロッサ・アコースと言うのだが彼の派遣を要請して彼を待つだけの時間はフェイト達が持っていったジュエルシード六個のことを考慮するとある筈がなかった。もし近くに彼がいるなら協力を頼みたかったが生憎リンディは彼は今全く違う次元世界で任務を遂行中だと記憶していた。一応念のために本局へ問い合わせてみたら結局リンディの記憶が確かだと言うことと彼が真面目に勤務していることしかわからなかった。
モニターにびしょ濡れのリオンが引き上げられるのを見ながらリンディは長い溜息をついた。

「まぁ...なにはともあれ相手の最高戦力を封じられたんだからよしとしなくちゃ。」

元気に言ってみたが心までは続かなかった。


そしてそれから三日後...
アースラ内 医務室にて

「…ここは?」

「いつかと同じですね、坊ちゃん。」

見上げれば真っ白な天井。周りを見れば見覚えの無い機械類。

「…僕には溺れて眼を覚ますとまるで知らない場所に行く体質でもあるのか?」

「そう言う所を見ると意識はハッキリしてるみたいですね。ここは時空管理局の船の中です。」

内心でああ良かった、と思いながらそれでいて別にヒューゴの様な圧倒的な力の持ち主にやられた訳じゃあないので平気だよねとも考え、シャルティエは淡々と説明を始めた。無論その説明を聞く前にサーチャーはあるかどうかの確認はしたが。

「あの後、力の使いすぎで気を失った坊ちゃんは管理局の人間に救助されたんです。彼女達は無事に逃げられたみたいですね。それで坊ちゃんは割りと直ぐに引き上げられたから水はそんなに飲まずに済んだんですけど体力的にも衰弱していたんで直ぐには起きられなかったんです。」

「それで今に至る、という訳か。つくづく甘いな。プレシアの言ったとおり時空管理局の法律はスケスケらしい。」

無論クロノ達に殺傷能力のある攻撃をしなかったのもこれが狙いだ。彼はリンディが睨んだとおりの確信犯だった。

「まあそのお陰で僕も取り上げられていないんですから僕達は余り大きな声でそれを責めることはできませんけどね。あ、そうそう。後で取調べをやるみたいですよ。まあ大体聞かれることの予想はつきますけどね。大方なんで彼女達に協力してジュエルシードを集めているのかとか、晶術についてとか訊くつもりなんでしょうけども。」

顎に手を当ててリオンは聞いていた。そして突然「ちょっと待ってくれシャル」と言って話を中断させた。

「さっき今僕がいるのは船
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ