第十三話。魔女の誘惑
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方法を教えてもいいかもしれないな、って思うけど……」
キリカの目は熱さのせいか、潤んでいた。
そんな熱い視線で見つめられると、ドキドキしてしまう。
「……キスしてくれたら……教えてあげるって言ったら……どうする?」
キリカがそう囁いた瞬間。
もの凄い勢いで血流が速くなる。
「見えないから。もっとモンジ君を感じたいの」
「それが君が望むことなら、喜んで」
「うん、キスされたら……早く良くなるかもしれないから」
俺はキリカの体を強く抱き締めた。
至近距離でキリカの顔を見つめると。
キリカの瞳はじっ、と俺を捉えていた。
口は本当にすぐそこにある。俺少し姿勢を変えるだけで……出来てしまう。
その唇からちらりと見える、赤い舌が妙に艶かしく感じる。
あのふっくらとした唇と唇を重ねて、あの舌に……。
キリカの全てが欲しい。
そんな情欲が膨らむ。
「……初めてだから……優しくね?」
キリカがして欲しいと言ってきた。
今の俺はヒステリアモード。
それも女を奪うベルセと、自分の女としてキリカを見てしまうレガルメンテの状態だ。
普段のヒステリアモードより悪い意味での積極的な状態だ。
それにキリカみたいな美少女からお願いされたら、断るなんてそんなことはキリカの男として出来ない。
覚悟を決めろ、遠山金次!
据え膳食わぬばなんたら……とも言うじゃないか!
というか、今すぐ俺と変われー! リア充爆破しろー!
そんな俺の中のもう一人の俺。一文字疾風の声が聞こえたような気がして。
俺はキリカを元気にする為ならと、目を閉じて、顔を近づけ。
……本当にいいのか?
……キリカの本当の気持ちなのか?
……『彼女』を傷つけてもいいのか?
何故だか、俺の脳内に。
悲しそうな顔をしたアリアと。
よく知る少女の姿が鮮明に映った。
常に俺の背後を守ってくれる存在で。
無表情で毒舌だが、本当は誰よりも優しく、強い少女。
そんな『彼女』の悲しそうな顔を思い浮かべてしまい……。
『女性を悲しませて……いいわけあるかあああぁぁぁ??』
ハッと、我に返った俺は。
「キリカ、もしキリカとキスをするなら……俺は君とちゃんとした恋人関係になってからしたい」
ギリギリの状態で理性を保って。
そして、キリカのそのおでこにキスをした。
「わっ」
「だから、ごめんよ……」
「モンジ君ってばっ!」
「ん?」
いきなり元気になったキリカの声に
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