精神の奥底
51 Dark Side Of The City 〜中編〜
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たが、その結果、スターダストもついてきてしまい、そこでも再び争いが起こった。
これがミソラの言う昨日の出来事の真相で、そして昨日は才葉シティで大規模な妨害電波が発生していた。
恐らく敵が通信を断つために用意したもので、ウォーロックが今回ばかりは気配を感じることができなかったのは、そのせいと考えれば、一応の筋は通った。
「うん、僕はずっとデンサンシティにいた。才葉シティなんて行ってないよ。それより怪我は?」
『お腹に蹴りを一発』
「大丈夫だったの!?」
『うん、大したことない。まぁ、いきなり襲いかかった私が悪いんだけどね。多分、人質を助けに来ただけで、私と戦うつもりは毛頭なかったみたい。それに内蔵とかには影響が出ないように、手加減してくれたみたいだし、気絶した私に回復カードを残していってくれた』
「…敵じゃないのか…」
『分からない。でももし敵なら、私たちに勝ち目は無いと思う。スゴく強かった…きっとスターフォースを使ったスバルくんと同じか、それ以上だと思う』
「…いずれにしてももっと詳しく話が聞きたいな。明日…っていうか今日、会える?」
『うん。一応、明日の10時に退院する予定』
「オッケー、分かった。迎えに行くよ」
スバルは湾岸病院の位置を確認する。
このホテルからだと最寄りの地下鉄駅からざっと20分程度だ。
ルートも単純でまず迷わないだろうということを確認する。
「ねぇ?人の声がするんだけど、誰か一緒なの?」
『えっ?いや、同じ病室の友達は寝てるし…あぁ、外が少し騒がしいかな』
「外?」
『うん、多分、救急の患者さんか…でもサイレンの音しなかったし…トラックが停まってる。何か医療器具とかの輸送かな?荷降ろししてる』
「こんな時間に?…まぁ、いいや。おやすみ、ゆっくり休んで」
『あっ、うん。おやすみ』
スバルは首を傾げながら、電話を切った。
『オイ、何だって?』
「昨日、才葉シティに出たって。多分、妨害電波でウォーロックは気づかなかったみたいだけど」
『ミソラとハープが出くわしたってのか!?』
「そうらしいんだ。話を聞く限り、敵なのか、味方なのかは、はっきりしない」
『クッソ、ホントに何なんだよ、コイツは!』
「でも何か目的があって動いているのは間違いないよ」
スバルは部屋に備え付けの小型冷蔵庫の中のペットボトルで水を飲んで、喉を潤すとクローゼットを開ける。
「少し電気街に行ってみよう」
『今か?』
「朝になったら電気街は山足線以外にも色んな電車やバスが行き来して人の通りが激しくなると思う。その前に何か手がかりがあるなら探しておかないと」
『…それもそうだな』
スバルは手早く着替えると、カードキーを手に取って部屋を出た。
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