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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
51 Dark Side Of The City 〜中編〜
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い未来を手にしようと必死に勉強して、自分と同じような目に遭っている人に寄り添って力になり続けた」

「…ミヤの話…?」

七海はスターダストの語る話に心当たりがあった。
そしてその同時に、何処かで聞いたことがあると思っていたこの声の主の顔がぼんやりと頭に浮かんでくる。

「まさか…」

「今のお前のようにカードに頼ることもなく、傷ついた人の心の支えになる。それがどんな復讐よりもその人の助けになると彼女は知っている。それがお前との違いだよ」
「そんな綺麗事…」
「お前が彼女の生き方をどう思うかは勝手だ。だが、これだけは覚えておくんだ。僕のように復讐に走ってから後悔したくなかったら」
「……」
「確かにやられた側は相手を憎む、復讐してやりたいと思う。だが本当に望んでいるのは、側にいて親身になって話を聞いて、支えてくれることなんだ。お前が誰よりも分かってるはずだ」
「……」
「それでもお前がカードを使って、自分ため、同じように苦しむ人たちのために復讐をするって言うんだったらもう止めないさ。だが…」

少年は自分の両手で握り締めたカードを見た。
そしてスターダストは再び声を裏声に戻し、最後の一言を口にする。

「もしお前がカードの力に飲まれたらオレの敵だ。その時が来たら、命は無いと思え」

「ッ!?」

スターダストは背筋が凍りつくような威圧感を持った剣幕で言い放った。
少年はさながら蛇に睨まれた蛙だ。
スターダストが背を向けて去っていく様子を見ながら、不思議な安堵感と悩みが生まれ、再びカードを強く握り締めて悩んだ。。

「オレは…どうすれば…」

スターダストは病院の裏手の方に向かった。
ちょうど七海が入ってきたのと同じの方向だ。
七海はすぐさま病室を飛び出して、階段を駆け下る。

「ハァ…ハァ…」

裏口から飛び出し、柱の裏に隠れて息を潜めた。
ゆっくりとスターダストはやってくる。
何か手に持っている。
先端が、ちょうど何かの鍵のような形状をしているもののスイッチを押した。

「ッ…」

次の瞬間、裏口の花壇の前に閃光が走り、純白に青の美しい幻影が現れた。
CBR1000RRのアグレッシブな外見を引き継ぎつつ、ベースを遥かに越えたスペックを誇るスター・イリュージョンだ。
スターダストはオプティカルカムフラージュ、すなわち光学迷彩を使ってイリュージョンをその名の通りの幻影さながらに隠していた。
重い足を上げて、跨るとキー使って始動する。
しかしその時、スターダストはその持ち前のシンクロで自分を見ているものの存在を感じ取った。

「誰だ!?」

反射的に右腕をブラスターを変えて銃口を向ける。
七海は背筋が凍ると同時に、あのブラスターの引き金を引かれれば、自分の身は
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