暁 〜小説投稿サイト〜
貰った特典、死亡フラグ
死亡フラグ貰いました。
7話:建てたフラグはフッケバイン。見つけたものは生きる意味
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 俺がマリを殺してしまった。これは紛れもない真実。だが、俺はそれを受け入れることはできなかった。

「嘘だっ! そんなことできるわけねぇだろ!」

「嘘ではない。お前の本に聞いたらどうだ?記録しているかもしれないぞ」

 そんなことを言われても信じることはできないが

「蒼……」

『Jud.記録映像を開示』

 そこに映ったのは今はもう動くことのないマリと、俺の姿。

『ダレン!!』

 マリが俺のことを抱きしめ。名前を呼ぶ。その時、俺が動き出した。

『Start Up』

『がぁぁあぁぁぁぁ!!!』

『ダ、ダレン落ち着っ?』

グチュッ

 マリの胸から大量の血が吹き出した。その血は俺の顔に降りかかっている。マリは俺の方に倒れかかり、俺も倒れた。

『記録映像終了。もう一度再生しますか?』

 自分の顔に手を当てる。そこはとても濡れていた。赤くて、紅い綺麗な色。そして、思い出すのはマリの背中から飛び出すディバイダーの刀身。

「そんな……だって、俺がこんな……」

「これでわかっただろう。その娘を殺したのはお前だ。その事実は歪めることはできない。一番親しい人間さえ殺してしまう。もはや、お前は人を殺さずには生きていられない。それがエクリプスに感染した者の宿命だ」

 違う! そんなことあるわけがない! そんなことあっていいわけがない!

「どう足掻こうと、お前は世界にとって毒でしかない。私達の所へと来い。そうすれば、幾分かはマシになる」

 サイファーが何か言っているが何もかも聞こえない。まるで時間が止まったかの様だ。
 
「何でアイツは俺にこんなものをくれたんだろうなぁ。神の試練ってやつかなぁ……」

「何を言っている? 言っておくが、神が、例えいたとしてもお前を救うことなどできんよ」

 本当に何でこんなことになってしまったのだろうか。俺はあんなにも優しくしてくれたマリを殺してしまった。親しい人間さえ殺してしまうなんて、あんまりじゃないか!

――憎いか?

何が……

――マリを殺させた、お前にこんなことをさせた、“エクリプスウィルス”が。

憎い!

――こんな思いをもうしたくないだろう?

そうだ。こんな苦しいこと……

――お前が親しい人間さえ殺してしまうのなら、そんなもの作らなければいい。

作らない? そんなこと……

――そのままではいつか同じ過ちを繰り返す。ならば、そんなものは要らない。そうすれば、今の苦しみを二度と味わうことはない。

もう、こんな思いはしたくない。誰かを失うなんてっ!

――ならば、その手に武器を取れ。目の前の者を叩き潰せ、差し出された手は振り払え、邪魔するものは消し飛ばせ!

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ