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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#26 襲撃のリグレット・アリエッタ
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のは人だ。人間の敵とも言っていいラルガの背に。

「女のコっ!?」

 そう、アニスと変わらないくらいの背格好の幼い少女が乗っていたのだ。それに アルは驚きを隠せられなかった。

「アリエッタ!」
「おっと…… 動くと危ないですよ?」


 ラルガと共に、この少女。

《六神将 妖獣のアリエッタ》

 その少女は、タルタロスに閉じ込められたままだったが、ここまで出てくる事が出来たのだ。その乗っているラルガのおかげで。

「この仔が隔壁を切り裂いてくれて何とかここまでこられたの……。 イオン様………」

 アリエッタは、そう呟きながらじっとイオンを見つめていた。
 まるで、何かを訴えている様に。



「敵、結構多いな……」

 アルは、周囲にいる敵数にそう思う。
 最も厄介だとされるリグレットがジェイドに封じられている状況だけど、そんな事アルが知っている筈もない。何人か撃退したのだが、それでも減った感じがしないのだ。

「……ここを突破しないと逃げられない!」

 だけど、弱気な事を言う事なく、力を込めた。



 更に更に、倒した数は増えていっているのだが、どうしても敵の絶対数が多い。

 それでも、少数であっても決して倒れず撃退していっている姿は驚嘆だった。

「あの男、只者じゃないな………」

 リグレットもその実力が判った様で、ずっとあの男を、アルから目を逸らさなかった。

「おや? 貴女は 彼に興味があるのですか? 見かけによらず年下がタイプなんですね」

 ジェイドは、こう言う場面でも、いつもどおり軽口? ジョーク? 的なことを言っている。まだ敵が多く 仲間達が危険なのは変わらないが、それでも、落ち着いていられるのは 場数を踏んできた違いや、軍人だから、という訳だけではない。

 ()の実力を知っているからだ。
 あの町で、あの巨大なゴーレムに全く怯まず、戦い続けていた。そして、ラルガ・クイーンとの一戦もある。だから この程度の敵に遅れる訳がないと。

 そして、何よりもリグレットを離さない事に、ジョークを言いつつも、集中していたのだ。……が、そのジョークは、流石に六神将であるリグレットには通用しないようだ。

「ふっ 成る程。……あの男には、何か秘密がありそうだ」

 ジェイドの言葉を一笑し、アルの事を、観察をしていた。捕まっていると言うのに精神力が凄まじいのは流石の一言だろう。





 そんな時だった。

「ルーク!! 下がって!! あなたじゃ、人は切れない!」

 ティアの声が聞えてきたのは。

「っっ!!」

 アルもその声に反応した。声の先には、ルークが戦っているのが見える。

「危ない!
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