死亡フラグ貰いました。
6話:平和な日々は望めない。望めばフラグ
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
目指す。やっとの思いで到達したがドアノブに手が届かない。
その瞬間勢いよくドアが開いた。
「! ダレン、動いちゃダメって、いやそんな場合じゃない! 早く逃げよ!」
こんな時、俺はマリを救えるのだろうか……
●●
外に出てみると、そこはまさに火の海といったものだった。炎が揺らめいている様は綺麗に見えた。皆ががんばって造った家は焼け、人が倒れている。
「だ、大丈夫ですひっ!」
倒れてい人を起こしてみると、血を沢山流していた。片腕もない。
「誰が、こんな……」
「マリ!」
「お母さん!」
こっちに走ってくるお母さんは片腕を押さえていた。頭からは血を流している。
「お母さん! 何でこんなっ」
「マリ、早く逃げなさい! ここにいては危ないわ、ダレン君を連れて早く!」
「でも、お父さんは……」
「いいから、早く逃げなさいあなた達だけでも早く!」
「ぐほぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
どこからか悲鳴が聞こえた。ここから近い!
「マリ、行きなさい!」
わたしは状況がよくわからないまま家の中に入っていた。するとわたしの部屋から大きな音がした。
「! ダレン、動いちゃダメって、いやそんな場合じゃない!早く逃げよ!」
ダレンは起き上がろうとして、ベッドから落ちたのだろうか。いや、そんなことを気にしている暇はない。早く逃げなくては!
「ん、重い……」
やっぱり、ダレンを支えて歩くのは大変だった。わたしより身長が高いから当然だが、ダレンの体に力が入っていないこともあるのだろう。ダレンはさっきより苦しそうだ。
「何で、あんなことが……」
お母さんの必死の表情。まるでこのままでは死んでしまうかもしれない様だった。確かに死んでしまっていた人もいた。
「ダレン、大丈夫。わたしが絶対助けるから!」
今まともに動けるのはわたししか、いない。だったら、ダレンを助けるのはわたし、そうするしかない。
やっとの思いで、近くの森に逃げたわたし達。ここまで来れば安全かもしれない。そう、思っていた。
「全員殺したかと思っていれば、まだ残っていたとはな」
目の前にいたのは、日本の剣を持った隻眼の女性。剣には血が付いていた。
「ひっ!」
女性は段々と近づいてきた。それはまるで、一歩近づくごとにわたし達の死が迫っているかの様だった。
「なるほど。いやに抵抗する銀髪の女がいたがこのためか?まあ、いい」
銀髪の女? まさか、お母さん!? 許せない! この人がお母さんを、皆を!
「何でこんなことするのっ!?」
「私も別に好きでやっているわけではないが、生きるためには必要でな。不本意
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ