暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第70話 ジオ戦前の休息
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イツの原動力がユーリみたいなもんだし。……それに、ランもだな。ランに至っては あの時が残念だったし。こんな時ででも、カスタムの町の復興が着実に進んでるのは、ランのお陰だしなぁ……うむうむ」

 うんうん、と唸りつつ 今後のプランを考えながら歩いていくミリ。

 積極的なのは、この中ではトマトが随一だろう。そこにミリが加わって画策などをすればどうなるだろうか? 超がつく鈍感な ユーリでも もしかしたら……。

「(あ、アニスさんって人の件もあるしっ……)」
「………」

 焦ってしまうのは2人共だ。
 特にかなみは ヒトミから訊いたアニスの事を考えている。魔法でそうなった、とは言え 関係を持っているのだから。……ユーリには『懐かれた』程度までしか言われていないが、好意を持っている事は理解していた。

 そして、ロゼも『兎に角ストレートに、積極的に、即ち迫る程にまで行けば 流石に判る。そこまでは調教をしてない』と訳の判らない事を言っていたのだ。

「悪い悪い。ってな訳で、お前ら 忘れてくれ。んじゃ、お前らもしっかりと休めよー」

 ミリは、そう言って手を振ると 背を向けて歩き出そうとする。

 その時だ。行かせまいとする意思が、声よりも先に行動に移した。志津香がミリの右肩を、かなみが 左肩をぎゅっ と握ってがっちりとホールドをする。
『行かせはしません!』と言うかの様に がっちりとホールド。

 ミリには 今 色々あるとは言え、まだ身体は大丈夫だ。そして、何よりミリは戦士職。なのに全く動けない。2人掛りとは言え、魔法使い(ソーサラー)忍者(レンジャー)の2人に完全に力負けしてしまっていた。 いや、多分どちらか1人だけ だったとしても この拘束を抜けるのは 無理だろう。

「ん? どうしたんだ」

 あっけらかん、としてるミリを見て、完全に遊ばれている感はしている2人だが、決して力を緩めない。遊ばれていたとしても、そうでなくても、ミリの事だから 絶対に有言実行だ。
 それに、ミリは……、別に悪い事をしている訳じゃない。寧ろ 皆を気遣って(自分達からしたら、余計な事だが) いるのだから。

「やめなさい」
「や、やめてください……」
「ん? どうしてだ?」
「………」
「み、皆イーブンに、イーブンに、ですっ。そ、それに……」

 志津香は無言の圧力を、かなみは必死に言葉を紡いでいく。

「私、伝えますっ! ……うぅ、ミリさんが 焚き付けようとしてるの、判ります。なんだか、納得出来ない部分がありますが……、それでもっ!!」

 ユーリの事に関しては負けたくない、と言う想いが かなみを動かす。
 恥ずかしくて、顔から火が出そうだけれど、それでも。

「おっ、そーかそーか」

 に
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