第3章 リーザス陥落
第70話 ジオ戦前の休息
[8/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
イツの原動力がユーリみたいなもんだし。……それに、ランもだな。ランに至っては あの時が残念だったし。こんな時ででも、カスタムの町の復興が着実に進んでるのは、ランのお陰だしなぁ……うむうむ」
うんうん、と唸りつつ 今後のプランを考えながら歩いていくミリ。
積極的なのは、この中ではトマトが随一だろう。そこにミリが加わって画策などをすればどうなるだろうか? 超がつく鈍感な ユーリでも もしかしたら……。
「(あ、アニスさんって人の件もあるしっ……)」
「………」
焦ってしまうのは2人共だ。
特にかなみは ヒトミから訊いたアニスの事を考えている。魔法でそうなった、とは言え 関係を持っているのだから。……ユーリには『懐かれた』程度までしか言われていないが、好意を持っている事は理解していた。
そして、ロゼも『兎に角ストレートに、積極的に、即ち迫る程にまで行けば 流石に判る。そこまでは調教をしてない』と訳の判らない事を言っていたのだ。
「悪い悪い。ってな訳で、お前ら 忘れてくれ。んじゃ、お前らもしっかりと休めよー」
ミリは、そう言って手を振ると 背を向けて歩き出そうとする。
その時だ。行かせまいとする意思が、声よりも先に行動に移した。志津香がミリの右肩を、かなみが 左肩をぎゅっ と握ってがっちりとホールドをする。
『行かせはしません!』と言うかの様に がっちりとホールド。
ミリには 今 色々あるとは言え、まだ身体は大丈夫だ。そして、何よりミリは戦士職。なのに全く動けない。2人掛りとは言え、魔法使いと忍者の2人に完全に力負けしてしまっていた。 いや、多分どちらか1人だけ だったとしても この拘束を抜けるのは 無理だろう。
「ん? どうしたんだ」
あっけらかん、としてるミリを見て、完全に遊ばれている感はしている2人だが、決して力を緩めない。遊ばれていたとしても、そうでなくても、ミリの事だから 絶対に有言実行だ。
それに、ミリは……、別に悪い事をしている訳じゃない。寧ろ 皆を気遣って(自分達からしたら、余計な事だが) いるのだから。
「やめなさい」
「や、やめてください……」
「ん? どうしてだ?」
「………」
「み、皆イーブンに、イーブンに、ですっ。そ、それに……」
志津香は無言の圧力を、かなみは必死に言葉を紡いでいく。
「私、伝えますっ! ……うぅ、ミリさんが 焚き付けようとしてるの、判ります。なんだか、納得出来ない部分がありますが……、それでもっ!!」
ユーリの事に関しては負けたくない、と言う想いが かなみを動かす。
恥ずかしくて、顔から火が出そうだけれど、それでも。
「おっ、そーかそーか」
に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ