第3章 リーザス陥落
第70話 ジオ戦前の休息
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――……前回の様に上手く回避する魔法の言葉は無いだろうか、とだ。
無論、嫌な訳じゃないし、勿論、嫌いな訳じゃない。
寧ろ 2人ともが……好きだ。大好きだと言っていい。それを 公言して回る訳にはいかない。何よりも恥ずかしいから。
方や素直になれない性格であり、方や引っ込み思案だ。ハードルが高いのは言うまでもなく、そんな2人を見て可愛いくて、笑ってしまうのは ミリだ。
両刀使いである故に、可愛い女の子も大好物の為である。手を出すのもそうだし、見る事も。
かなみは出会った当初から、可愛いと思っていたし、その上 プライドが高く、意地っ張りな志津香も合わさって、抱き合わせ、かなり豪華なのである。
ミリは、2人を其々見た後 軽く苦笑いをした。
「はぁ、悪いな。今更だが、無理強いするのもどうか、って思ったよ流石に」
「……え?」
「……!」
まさかのミリの言葉に驚きを隠せられない2人だ。いつもであれば グイグイとくる筈なんだ。特にロゼとミリの2人は。
「そうだよなぁ。オレの見立てじゃ 2人はユーリの事が好きだと思ってたんだが、ひょっとしたら、違うかもしれないだろ? ほれ、他にも好きなヤツがいるかもしれねぇんだし」
「っっ……」
「え……?」
「あ〜、ランスとかもそうだろ? お前らって、ランスともそれなりに付き合い長いんだし、ユーリの影に隠れて……、とは言えないわな。アイツ、全然隠れれてないし」
ミリは ニヤニヤと笑いながら続けた。ミリは笑っているが、2人は全く笑えない。笑えないし、こめかみに 力が集中してしまうのが判る。脳から身体へと伝達するよりも早く、反応してしまう。ぴくぴく、と動いてしまう。
「それに、口喧嘩をよくしてるけど、喧嘩する程仲が良いって言うしなぁ」
と、ミリが言った途端に 2人は大爆発した。2人とも顔を真っ赤にさせている。
これは 照れると言った類ではない。頭に完全に血が上っている。怒っている。と言うのが誰でも判るのである。
「誰がよ!!! そんなの、この世界が壊れたとしても有り得ないわ!」
「冗談でも、そんなの止めてください!!! 寒気が走ります!!」
「お、おお!」
流石のミリも 仰け反りながら そう言っていた。勿論ながら ミリも本気で言っている訳じゃないけど。
「ま、まぁ 兎に角 無理強いってのはよくねぇわ。うん、 だから オレは次に行くわ。う〜ん、真知子も頑張ってくれてるの 間違いないし。ジオの町の情報収集の面を考えたら隠れたMVPとも言える……、と、なれば優希もそうだな。まだまだ、幼さが残るっていうのに。教会では 本当に辛そうだったし、アイツの事、メチャ好きみたいだし。……おおっとぉ トマトの事も忘れたら可哀想だ。ア
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