第3章 リーザス陥落
第70話 ジオ戦前の休息
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…の感想だ。勿論、ここまでの大規模、国と国の争いの渦中にいるのは初めての経験だが、根本は同じだ。……ただ、平和に暮らしていただけなのに、突如それを奪われてしまうのだから。
だが、今はそうも言ってられない。戦争故に甘い事を言ってられないのだ。
「後、一手。……何か一手あれば、状況が変わる、と思えるが。……ふ」
ユーリは軽く笑った。
他人には、ああ 言っておいて、自分自身が心配する。愚問だと思える事に笑ってしまっていたのだ。
「……味方を信じる。そして 何が会っても全力を尽くす。……それが一番、だよな? かなみ、志津香」
ユーリは、2人の名を呟き、右手を見て、そして胸元に右手で触れた。
示し合わせたのか、ただの偶然なのかは判らない。2人が触れたのは 自分の右手、そして胸の部分だ。2人から、活力をもらったのは自分も同じだから。
「さて、……オレも少し、眠るか」
ユーリは、そのまま 座ったままの体勢で 目を瞑り、休息にはいるのだった。
〜かなみ side〜
あの日、ヘルマン軍がリーザス城を襲って、全てを占拠したあの時からの時間を考えれば、束の間の休息、と言えるだろう。だけど、それは リーザス軍の皆が そして カスタムの皆が奮闘し、頑張りに頑張ってくれたからのものだ。
かなみは 町の人達が用意してくれた簡易的ではあるが宿の施設のベッドの上で考える。
自由都市まで侵攻してきたヘルマン軍を何度も退け、魔人をも退け、ついに残るのはジオのみとなった。
そして、かなみは、思った。
――本当に出会えて良かった。
そう、強く思う。
勿論カスタムの皆もそう。……新たな友達だって出来た。それに、親友だって出来た。……でも、やっぱり 何よりも大きいのが彼の存在だろう。
「……複雑、って言ったけど、やっぱり 感謝かな。ミリさんには。それに、ロゼさんも。……絶対裏があるから(……確信してるし) 隙、見せないようにしないと……」
かなみは、今後の事を考えてそうココロに誓う。
甘い事を言ってしまった日には、ミリに色々とヤられてしまいそうで怖いのだ。冗談抜きで。
「……で、でも」
かなみは、天井を見上げていたのだが……、だんだん、顔が赤くなってしまった為、その表情を隠すように枕を ばふっ! と顔に押し付けた。
「あ、あぅ……っ/// は、恥ずかしかった……、と、とっても……」
悶えてしまうのも、無理はない。かなみにとって 一世一代の勝負……、とまではいかなくとも、それ程の想いを込めたのだから。本当の勝負は まだまだ先にあるから、今はこれくら
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