第1部 沐雨篇
001 プロローグ
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、先輩にも受けが良くってね。頭の固い奴には嫌われていましたけどね、自然と人が周りに人が集まる人でした。サボりの常習犯だったんですけどね」
士官学校時代において、よくも悪くもフロル・リシャールは奇人変人の類とされていた。才の片鱗を見せてはいたが、それにしても些細なものだった。当時の評価は、その後彼が手にしていく名声や地位に比べ、遥かに過少というべきであったろう。
だが、不敗の魔術師ことヤン・ウェンリーだけは、こう言葉を残している。
「フロル・リシャールは天才ではなかったが要領は良く、無能ではなかったが怠惰であった。つまり社会一般的な意味で決して特別視されうる士官候補生ではなかったのである。だが彼が類い稀な男であるということは、以下の一点によって証明できる。それは私にとっては決して忘れることのない大先輩であり、そしてその後ずっと私の友人であり続けた、ということだ」
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