似た者同士〜
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えたが、スルーした。
「ご飯食べようか」
チェックインを済ませ、色々設定をして宿屋・・・《風見鶏亭》一回にある広いレストランの席にシリカと相向かいに座る。
「あの・・・さっきの・・・」
「え・・・あ」
そう言えばさっき、演技とはいえ、結構変態チックなことを言ったような・・・
「あ、あれは嘘で・・・!あ、いや、シリカが可愛くない訳じゃないけど、ただまあ・・・あと・・・」
言葉に詰まる俺をシリカは微笑みながら見てる。・・・だがやがて、シリカは暗くなりながら呟いた。
「・・・なんで・・・あんな意地悪言うのかな・・・」
俺は一回咳払いをして、真面目に尋ねる。
「・・・シリカってこの手のゲームって・・・」
「初めてです」
「そっか・・・俺もちょこっとかじったぐらいだけど、こう言ったゲームをプレイすれば必ず人格が変わるプレイヤーが多くなる。・・・世間体とか気にしなくて済む現実と関わりが少ない世界だからね・・・けど」
俺は両手を組み、顔の前にやる。
「このゲームは違う。確かに一致団結をするのは無理だってわかってる。けど・・・他人の不幸を楽しむ奴、アイテムを奪う奴・・・終いには殺しをする奴まで・・・多すぎるんだ」
シリカは俺をじっ、と見詰めてくる。
「ここで悪事を働く奴は、現実でもまともな奴じゃないと思ってる」
シリカが気圧されているのに気付き、謝る。
「・・・ま、俺もあまり人のこと言えないかもな。初日に混乱するプレイヤーを助けたりしたけど、それは事故満足だし。・・・助けられた筈の人を助けられなかったこともある」
「あ・・・」
それを聞いてシリカが俺の顔を見ながら目を見開いた。だがすぐに何かを呟き、首を振る。
「コウハさんは、いい人です。あたしを助けてくれたもん」
俺はシリカが組んでいた俺の手の上に覆うように手を被せてきた。
「あ、あはは・・・慰める気が慰められちゃったな・・・ありがとう」
シリカが一瞬で赤くなり、慌てながら身を退いた。
「シリカ・・・?」
「な、なんでもないです!あ、あたし、お腹空いちゃったなー!すみませーん!」
シリカのお勧めメニューを食べ、シリカ絶賛チーズケーキ(中々の味だった)を食べ、部屋に向かう。シリカと別れ、部屋に入り、武装解除してベッドに身を投げる。
「ふぅ・・・」
少し、怖かった。これ以上シリカと話し、彼女と親しくなるのを。俺はネガティブな考えを打ち払い、キリトにメッセージを送る。
「“とりあえず餌を巻いて釣り針を垂らしたよ”・・・っと」
コンコン
不意にドアがノックされる。宿屋とかは基本完全防音だが、ノックをしてからの三十秒の間は防音が解除され
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