似た者同士〜
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だ。
「・・・俺が行ってもいいけど、使い魔を亡くしたビーストテイマー本人が行かないと花が咲かないらしくて・・・」
「いえ・・・情報だけでも、とってもありがたいです。頑張ってレベル上げすれば、何時かは・・・」
「あ・・・」
言い淀んだ俺の代わりにキリトが答える。
「それがそうも行かないんだ。使い魔を蘇生できるのは、死んでから三日らしい。それを過ぎるとアイテム名が“心”から“形見”に変化して・・・」
「そんな・・・!」
俺はキリトに耳打ちする。
「(・・・ごめん、兄貴・・・)」
「(・・・分かってる。お前が見捨てる訳ないよな)」
「(・・・本当にごめん。亞莎を呼ぼうか?)」
「(いや、大丈夫だ。・・・俺こそ、押し付けるような形になって・・・)」
「(・・・止めよっか。懺悔大会やってる訳じゃないし・・・何かあったらすぐメッセージ送って)」
「(ああ。・・・気を付けて行けよ)」
キリトはその場から立ち去る。・・・俺はメニューを開き、目の前の少女とトレードを行う設定をして・・・少女が扱えそうで、尚且つ性能の高い装備を選択していく。
「あの・・・」
少女が戸惑いながら声をかけてくる。
「この装備で数レベルは底上げ出きるよ。俺もついて行けば危なくはないと思う」
「えっ・・・」
少女は唖然としながら立ち上がり、俺を見る。
「なんで・・・そこまでしてくれるんですか・・・?」
明らかに警戒しているようだ。・・・当たり前だ。少女にとっては俺は“アメあげるからついておいで”と言う誘拐犯と同レベルだろう。
「・・・結構ベタな理由って言うか・・・笑わないでよ?」
「笑いません」
俺に似てるから・・・では警戒心は解けないだろうから、こう口にする。
「知り合いに・・・似てるから、かな」
少女はポカンとしてから・・・笑い出した。
「・・・笑ったなー」
俺は少女の頭を撫でる。
『すごいぞー、すぐは。年上にかつなんて』
『えへへー。もっとほめて、りょう!』
・・・今度は妹の姿が重なる。・・・この子は色んな人に似ているなぁ・・・一方少女は頭を撫でられたことが意外だったのか、唖然としていた。
「あ・・・ご、ごめん!つい癖で・・・」
どうも撫で癖があるみたいだ。少女は再び笑い・・・ぺこりと頭を下げた。
「よろしくお願いします。助けてもらったのに、その上こんなことまで・・・」
少女がメニューを操作し、全財産と思われるコルを提示するが・・・
「お金なんていらないよ。装備なんて俺が使えない余り物だし・・・近々整理しようと思ってたからね。俺のちょっとした用事のついで・・・と思っ
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